ねこのお世話は大変です U 21

お店の前でタクシーを降り中へ

オシャレだけど女子大生が気軽に通えそうな
イタリアンのお店だ

だからこの服でも全然大丈夫と言っても

陽菜が選んでくれた私服だから
その辺の普段着よりも全然オシャレなんだけどね(;´-∀-)

よく来てるのか

ご来店ありがとうございます
どうぞこちらへ

と、名前も何も言っていないのに
奥へと案内されドアは無いけど
個室のような空間の場所へ入ると
見覚えのある顔が



「ヘイ!ハルナ」

「ハイ!キャサリン(бвб) 」



キャサリンさんとの会食だったの?
前もって教えておいてよ(;´-∀-)

今日は二人の秘書?が後ろに立っていた

一人はこの前の紳士、もう一人は東洋系の女性

ボーイが椅子を引き陽菜が席に座ると


「私達も座りましょうか」


と流ちょうな日本語(笑)を話すから
すぐ日本人だと分かった


もちろんフルコース
まずはワインで乾杯してオードブルが運ばれてくる


陽菜とキャサリンさんは二人で話してるから
秘書は秘書同士で話すことに


「平田と申します」

「大島です、前回はいらっしゃらなかったですよね」

「私はキャサリンが日本に滞在する時だけ
雇われている秘書で呼ばれない限り付き添いません」

「通訳の様な役割も兼ねてるんですか?」

「そうなりますね」


あぁ・・・だから前回は居なかったんだね
だって陽菜には通訳がいらないもん
ん?だったら今日はどうして呼ばれたんだろう・・・・


もしかして私の為?


なわけないか(;´-∀-)・・・ないよね?



「あれ、キャサリン!?」



後ろからする声に顔を向けると


「麻里子・・・・・・どうして」

「たまたま食べに来たんだよ
いやーこんな偶然てあるんだねぇ
もしかして運命(*`ω´) 」

「はぁ?あり得ないし(怒)」

「篠田達もご一緒していいかな
席も空いてるみたいだし」



男性の方の秘書を一つ席をずらさせ
キャサリンの隣に座るとすぐにオードブルが運ばれて来た

注文してないよね?
それにすぐ持ってこれるって
まるで初めから人数を7人と言ってたかのよう

そうだよ、きっとそう


偶然?運命?


ううん、絶対に違うと思う

私は見逃さなかったよ麻里子さんが声をかけてくる前に
平田さんが一瞬目を上に向け
口角が少し上がったところを


ねこのお世話は大変ですU 20

「え、車で行かないの?」

「車だと飲めないからタクシーで行く」


だったら電車で・・・とは言わない
電車で行くわけがないから
それに時間もないし

大通りに出てタクシーを拾い乗り込むと行先を告げる陽菜

ここからだと15分くらいかな

初めて聞くお店の名前だった

やっぱり社長ともなると色々なお店を知ってるんだね
それも私一人ではいけないようなお店を・・・・


「優ちゃん?」

「へっ?」

「体調悪いの?さっきから変だよ」

「ぜーんぜん平気、ほらこんなに元、イテッ(;´-∀-)」


手を勢いよく上に伸ばしたら当たり前だけど天井に当った


「お客さん、大丈夫ですか?」

「すみません、大丈夫です(;´-∀-)」

「何してるの」


呆れ顔の陽菜


「ちょっと、考え事してただけだから気にしないで」

「悩みがあるなら聞くよ」


陽菜からそんな言葉を聞くなんてビックリ


「悩みかー・・・あるとすれば
けむしが懐いてくれないって事かな」

「小さい時から陽菜にしか懐かなかったからなー
みーちゃんが来てても無視してるでしょ」


そう言われてみたらそうかもしれない


「優ちゃんには相手してる方だと思うよ(笑)」


それは嫌われてるからだと思うんだけど


「嫌いな人の傍には絶対に寄らないからね」

「そうなの?」

「前の住人にさえ近くへ行かなかったもん
餌だって陽菜からしか食べなかったし」


篠田さんの事かな・・・・

そっか、なんだかんだ言って気になってるんじゃん
けむしの奴可愛いなもう(-∀-`)


「今から行くお店はどういう店なの?」

「自然野菜をそのままボイルして出してくるの
野菜の味がダイレクトに伝わって来て凄く美味しいんだよ(бвб) 」


嬉しそうに話す陽菜を可愛いって思った


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