「優子、今日が提出日だよ」

「あ、うん・・・ねえ、やっぱりやめない」

「今更何言ってんの、私なんか夜も寝れないほど
考えて考え抜いて出した答えなんだからね!」

だから辞めたいんじゃん・・・・はぁ・・・
でも、5曲ぐらいしか聞いてないし
歌いそうな曲ばっかりだったから大丈夫かな


昼休み三人で書いた紙を見せ合う

三者三様で結構面白い
みーちゃんは陽菜寄りの曲で
珠理奈は篠田さんよりの曲
私は平均的に書いたつもり

「グッズはTシャツね、あれ結構高いから」

「朝買ったらコンサートで着れるもんね」

「私自信あるから(ΘωΘ) 」

「私だって!」

「優子が一番ダメそう、こんな曲歌うわけないじゃん」

「そ、そうだよねアハッ(汗)」

それ絶対に歌うやつなんだけど・・・(汗)


次の日学校から帰ろうとしたらまたまたお姉ちゃんからの呼び出し
すぐって言ったって(汗)・・・
帰ってる時間ないや

制服のまま言われたお店でケーキを買ってスタジオへ

「おはようございます(-∀-`) 」

「おはよう、あれ今日は制服なんだ
制服だと高校生に見えるよ」

「着てなくても高校生です!」

「アハハハ」

可愛がってくれてるスタッフさんと話していると
催促のLINEが来た

「怒られるので行きますね」

頭を下げ楽屋へ向かおうとした時

「ちょっといいかな」

「篠田さん・・・」

誰も通らない廊下の端へ連れて行かれ

「明日からのツアーついて来るって聞いたんだけど・・・」

「は、はい、横浜はファンとして見に行くだけですけど
来週からの九州は泊りで・・・」

「来ないでもらえるかな」

「えっ?」

「それと陽菜とあまり会わないでほしい」

「なんで・・・」

「この一週間のリハなんて早く帰りたくてソワソワしてるし
まだ打ち合わせあるのにすぐ消えていなくなるし
スタッフに迷惑かけどうしだったんだよね」

だから早く帰ってきてたんだ・・・

「構成変更の話してても心ここにあらずだし困るんだよ」

「私のせいなんですか?」

「優子ちゃんだけのせいじゃないけど
陽菜を初めて虜にしたのは君だけだから
このツアーが終わるまで陽菜と距離を取って欲しいんだ
そのまま別かれてくれてもいいけどね」

「っ・・・・わかりました
でも明後日のコンサートは行ってもいいですか?」

「ファンとしてならウェルカムだよ(*`ω´) 」

「ありがとうございます、失礼します」

「それから断りの話は日曜のコンサートが終わってからにしてね
支障をきたすと困るから」

そう言うと背中を向けて歩いて行った



私はその場を少しでも早く離れたくて走ってお姉ちゃんの楽屋へ

カチャッ

「おっそーい!なにし・・・優子?どうしたの」

「何でもない・・・体調悪いから帰るね
夕飯も作れないかもだから食べてきてくれたら助かる」

「優子の分も買って帰ろうか?」

「私はいいや・・・お茶漬けでもして食べるから」

「送らせるから待って」

「いい、電車で帰る・・・じゃーね」

その日どうやってマンションまで帰って来たのか覚えてない

制服を脱いで椅子にひっかけ下着のままでベットにもぐっていた