(なんで来なかったんだよ)
(お姉ちゃんにすぐ出るからって言われたから、ごめんね)
(メールも敦子から来たんだけど)
(あ、うん・・・お姉ちゃんが知ってるからおくっとくって)
(これからはこのアドレスに直接メールしてきていいからな
これは私用の携帯だから)
(うん)
(今どこにいるんだ?)
(お姉ちゃんたちとランチ中)
(あれ?弁当出てただろ)
(あれは前菜だって(笑))
(なるほど・・・敦子らしい(笑))
お姉ちゃんの事よく知ってるんだ・・・
「優子、携帯は置いて先に食べちゃいなさい」
「あ、うん・・・・わかった」
(料理食べちゃうから、また夜メールするね)
それだけ打ってテーブルに携帯を置いた
「私明後日からスペインへCM撮影に行くんだけど
優子一人で大丈夫?」
「学校あるしご飯も作れるから大丈夫」
「まだ高校生なんだから外泊はダメだからね」
「し、しないよ(汗)」
「どうかな・・・毎日テレビ電話するよ(∵)」
「いいよ、ちゃんと家にいるもん
何日間行くの?」
「一週間くらい」
「そっか・・・・」
「寂しい?」
「うん・・・・少しだけ・・・」
「ふふふ可愛い優子♪」
そう言うと頭を撫でてくれるお姉ちゃん
こういう所があるからどんな我がまま言われても
嫌いになれないんだよね
「今日用事で遅くなるから先に寝てていいからね」
「わかった(´-∀-)」
マンションの前で私を降ろすと次の仕事へ行っちゃった
部屋に帰り洗濯と掃除をする
そうだスーツケース・・・一週間だったらこの大きさかな
お姉ちゃんが旅行へいつも持って行く小物を並べ
着替えとか部屋着を詰めていく
荷物の用意はいつも私の役目
以前、私が来るまではどうしてたのって聞いたら
マネージャーがしてたよって当たり前みたいに言ってたっけ・・・
男の人なのにね(汗)
用意をしてたら携帯がなったから見ると陽菜からだった
「もしもし」
「今大丈夫?」
「え?うんなんで?」
「敦子いないよな?」
「今日用事で遅くなるんだって」
「なるほど・・・・」
「なるほど?」
「いや、こっちの話だから
それよりさ、もうすぐ夏のツアーが始まるんだけど
優子も一緒に回らないか?」
「どういう事?」
「全国ツアーに付いてこないかって言う事」
「私なんかが行ってもいいいの?」
「その方が俺のテンションも上がるしな(бвб)」
「行きたい・・・けど・・・」
「けどなんだよ、夏休みに入るし学校関係ないだろ」
「お姉ちゃんが許してくれるかな・・・・」
「俺がいるんだから大丈夫だぜ♪」
(それが心配なんだけど・・・)
「なんか言ったか」
「何にも言ってないよ(汗)
明日お姉ちゃんに聞いてみるから
返事それからでもいい?」
「おう、最初は横浜からだけどな」
「知ってるよ、実はね二日目のチケット取れたの(-∀-`) 」
「そんなの無くても入れてやるのに」
「ダメだよ、スキャンダルのチケットなかなか手に入らないんだからね
友達と三人で行くから(-∀-`) 」
それから1時間くらい話しててお腹が鳴ったから時間を見たら
「わぁ、もうこんな時間だ(汗)」
「まだいいじゃん」
「夕飯食べてないしお風呂も入んなきゃだから
また明日電話するね」
「おうじゃーな、おやすみ」
「おやすみ陽菜」
こうやってスーパーアイドルの陽菜と電話してるのも夢みたい(-∀-`)
ベットに入ったのは12時を回っていたけど
まだお姉ちゃんは帰ってきてなくて・・・
「何してるんだろう・・・」
一緒に住むようになって仕事以外で遅くなることがたまにある
仲間同士の付き合いもあるだろうし
もしかしたら・・・・
お姉ちゃんが何も言わないから私も何も聞かない
週刊誌に書かれたのは陽菜の時だけだから
そんな人いないのかもしれないけど・・・
そんな事を考えていたらいつの間にか眠っていたみたい