「あぁぁーなんで一番興味のなさそうな優子が当たるのかな(怒)」

土曜日のコンサートでセットリストがわかって悔しがるみーちゃん

「私サイズSだからね(-∀-`) 」

「言われなくても分かってる
あ、なんだったらジュニアサイズでもいいんじゃない(ΘωΘ) 」

「自分が外れたからって私にあたる事ないと思うんだけど」

「はぁ・・・私が立て替えて出しとくから
珠理奈後から半分よこせよ」

「わかってる」

朝一で来たはずなのに前にはもう50人以上並んでいた

「やっぱすごい人気だよね」

「当たり前、私のハルーなんだから(ΘωΘ) 」

「麻里子様の方が人気者です!」

「いや、ハルーだよあの甘い声で曲が生かされてるんだから」

「曲がいいからボーカルが生きてくるの!」

「まあまあまあ(汗)両方が良くてシンクロするから
こんなに人気が出るんだと思うよ」

「・・・そうだよね、マリもいい曲書いてる・・・」

「ハルーもいい歌声してる・・・」

「スキャンダル最高!」

抱き合って盛り上がってる二人

でもおとといの篠田さん怖かったなー・・・
あんな顔初めて見たかも(汗)

「優子どうした?」

「え?あーと、ねむい・・かなアハッ(-∀-`) 」

「寝るの遅かったの?」

「う・・・ん、テレビ見てたら遅くなっちゃって(汗)」

「コンサート中寝ないでよ」

「それは無い!」

「おぉーいつになく優子がやる気出してるんですけど(笑)」

「グッズも全部買っちゃう(-∀-`) 」

「うそ・・・」

「だってTシャツ買ってもらえるから
お金余るもん」

「くっそーその金みーちゃんに恵んでよ」

「やーです(笑)」

「あぁぁぁやっぱTシャツ買いたくねえ
今度の時もするかんな」

私、今度は絶対にあたんないんだろうなー・・・

三人で並んでいると結構早く時間がたった

物販店がオープンしてグッズを買い、昼食の為
近くの大型スーパーのフードコートへ

「優子ちゃん凄い荷物になっちゃったね」

「うん、これ持って入れないよ」

「駅のロッカーに預けてくれば」

「そうしようかな、これ食べ終わったら行って来る」

食べてると携帯が振るえた

(今リハ終わったんだけど会場に来てんだろ?)

(近くのフードコートでご飯食べてるよ)

(始まるまで暇だから来いよ)

(友達といるから無理だよ)

(何とか言い訳作れ)

(だめ!そんな嘘はつきたくない)

(チェッ、もいいよじゃーな)

「優子大丈夫?」

「え?」

「嫌がらせでもされてるの?」

「ううん、違うよ大丈夫・・・」

「悩みあるんだったら言ってよ
私達親友でしょ」

「ありがとう、みーちゃん、珠理奈
本当に大丈夫だから」

「そうだ、Tシャツのお礼に
クレープ奢っちゃう(-∀-`) 」

「いいの?次みーちゃんが当たっても奢んないよ」

「いいのいいの、何がいい?私が買ってくる」

ご飯を食べ終えてから荷物を見ててもらいクレープを買いに立つ

「えーと・・・」

三個注文してお金を払い終えると腕を掴まれ引っ張られた

「だ、誰?何するんですか(汗)」

「それ後から取り来させるから置いといて」

この声・・・嘘でしょ(汗)

帽子を深くかぶりマスクして室内で濃いサングラス・・・

どっからどう見ても怪しい人なんですけど(汗)

そのまま会場まで引っ張られ搬入口から中へ

「離してよ陽菜(汗)」

「何で会えないんだよ、クレープ食ってるだけじゃん
それに俺のLINE無視すんなよな(怒)」

「友達と一緒なんだから一人だけ消えたらおかしいでしょ
今だって絶対にヤバいって(汗)」

引っ張られてる途中になんとかみーちゃんにメールを打った

クレープ取に行って欲しいという事と
急用が出来て離れるけどすぐ戻るからと・・・


こんな所篠田さんに見つかったら・・・(汗)

「これから大事なコンサートでしょ
体しっかり休めなきゃダメじゃん」

「生憎そんなやわな体じゃないんでね」

「ほら、まだ打ち合わせとかあるんじゃないの?」

「それは麻里子が全部やるから俺は出ない」

「だめでしょ、二人のコンサートなのに
任せっきりじゃ(怒)」

「毎回そうなんだからいいんだよ」

毎回?・・・ん?

「ちょっと、やだっ(汗)」

壁に押し付けられ陽菜の手がTシャツの中に入って来た

「こんなとこで・・やめっ、パチン!!」

振り払おうとしたら手が陽菜の頬にあたって・・

「何すんだよ(怒)」

凄く怖い顔の陽菜・・・

「おやおや、関係者じゃない人が入っちゃダメじゃないですか」

「麻里子・・・こいつは」

「今日は関係者じゃないからダメだよ
ほら出て行って下さい」

助かった・・・

「陽菜、客席で応援してるから頑張ってね」

それだけ言うのがやっとで
走って会場を出た