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約束 2

ふと横の棚を見ると見覚えのあるCDが

「あのCDヴァイオリンの独奏が入ってるやつですか?」

「良く知ってるね」

「ヴァイオリン好きなんですか?」

「ヴァイオリニストだからね」

え?・・・・

それ高校時代好きだった曲で学校帰りにある
CDショップでよく聴いていた曲なんだ」

まさか・・・

「えーと、佐藤さんですよね?」

「佐藤はここの家主さんの名前で
私は大島優子って言うのよろしくね」

うそ・・・優ちゃん?
包帯で顔がわからなかった(汗)
いつ日本に帰ってきてたの?

「目の治療で日本にいる期間だけ
佐藤さんの別荘を借りてるんだ」

別荘?それより

「その怪我どうしたの!?」

「・・・・小嶋さんに関係ある(怒)」

「あ・・・すいません(汗)
そのー・・・お世話していくうえで
したらいけ無い事とかあったらなーて思って(汗)
すいませんでした」

「ううん・・・そう言う事なら・・・
私、今ドイツに住んでるんだけど
ちょっとした事故で右目は全然見えなくて・・・
左目も霞んでほとんど見えないんだ
太陽の光はもちろん強い光は避けないといけないから
こうしてパッドつけて包帯してる」

「治療してるって・・・」

「手術すると見えるようになるかもって言われて
藁をもつかむ思いで日本に帰って来たんだ
まだちゃんとした日にちは決まってないんだけど
一カ月後ぐらいに手術するの
その間だけだけどよろしくお願いします」

「こちらこそ辛い事思い出させてしまってすいません(汗)」

優ちゃんなんで・・・・

「そういえば小嶋さんていくつなの?」

「25歳になりました」

「同い年なんだ、若いのにヘルパーて言う
大変な仕事して偉いね」

「人の世話をするのが好きなので」

「それに小嶋さんの声凄く心地いいし
なんだか懐かしい感じがするんだよね」

懐かしいって・・・
だって親友だったんだもんあたりまえじゃん

「初めての気がしない」

「そうですね・・・・」

優ちゃんが覚えてないならこのままの方がいいよね

私が優ちゃんの為にこれから何が出来るのか考えなきゃ
そして精一杯お世話してあげよう

そう心に誓った
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