「ただいまー」

「おかえりなさい」

バイトから帰宅すると瞳さんが帰っていて
ソファーに座り新聞を読みながらコーヒーを飲んでいた

テーブルの上にはカップが2個あるから
さっきまでママも隣に座ってたんだと思う

「優子ちゃんご飯は?」

「賄が出るので食べてきました」

「バイトやめてもいいのよ受験勉強だってあるでしょ?」

私の事を手でクイクイっと呼ぶから近づくと
小さな声で

「め~たんには内緒でお小遣いあげるわよ」

やったー!て喜んだのもつかの間

「何二人で内緒話してるの?
お小遣いなら値上げしないわよ」

もーなんでそんなとこだけ鋭いんだよ(涙)

「だって優子ちゃん可愛いのに
こんな遅くまでバイトだなんて心配だわ」

「今までもこの時間だったしこの子運動神経だけはいいから
痴漢を蹴って逃げてくるわよ(笑)」

「運動神経だけじゃないやい、頭もいいんですー(怒)」

「そうはいっても女の子だし・・・
大学行くのよね?」

「あぁー・・・それは・・・夏休みまでに決めます」

「遠慮しなくていいのよもう家族なんだから」

「はい、ありがとうございます(-∀-`)
えーとお姉ちゃんは?」

「あの子今日は夜勤だったと思うわ」

「朝も早かったのに?」

「今ね小児科医の数が減ってきてるのよね
うちの病院も二人しかいなくて
あの子が頑張ってくれてるから潰さずにいれるの」

「食事ちゃんととってるのかしら
今朝もゼリーの袋と栄養補助食品の
残骸だけが捨ててあったし(汗)」

「病院にも食堂があるけど時間がもったいないとか言って
パンやおにぎりで済ませてるみたいなの
若いからできるのかしらねー」

「お弁当作ってあげたら?」

「そうね、どうせ優子のを作るんだから」

「めーたん・・・」

「ん?なーに瞳ちゃん♪」

「私のも作ってほしい・・・・・だめ?」

「ダメなわけないじゃん!もー可愛いんだから♪」

子供の前でイチャイチャするとかどうなの?

「明日土曜日だから私が作って持って行ってもいい?」

「あら、優子ちゃん作れるの!?」

「私、働いてたからバイト休みの日は優子が夕飯を作ってくれてたの
だから私の次に上手よ(笑)」

「凄いわね、私も陽菜も全くできないから尊敬するわ」

「お医者様は忙しいんだから仕方ないわよ」

「でもそのおかげでめ~たんと出会えたんだから
医者になって良かったわ♪」

「私だって初めて瞳ちゃんを見た時
なんて綺麗なドクターなんだろう
て、目を奪われたから」

「私だって初めてめ~たんを見た時
医者と患者だって事忘れそうになったもの」

「こう言うのを運命って言うのねー・・・」

「神様に感謝しなきゃ」


はぁ・・・もうこれ以上みてられないから
着替えに行くと言って自分の部屋へあがってきた

明日のお弁当のおかず考えなきゃなんだけど・・・
何があるのか冷蔵庫を確かめてから上がってくればよかった(汗)

敵を捕らえるならまず胃袋からって言うでしょ?

違うか(笑)

ママには負けるけど料理には自信があるんだよね(-∀-`)

明日こそお姉ちゃんの笑顔ゲットだぜ!