車に乗って連れて行かれた場所は古びたビル?みたいな場所

はぁ・・・俺のにゃんにゃん今頃何してるのかなー
絶対に寂しがってるぜ
チャッチャッと仕事を終わらせて帰ってやるからまってろよ


「いいかこの匂いを覚えるんだ」

そう言って俺の鼻に布を近づけてくる嫌いな野郎

そして俺の足に分厚い布をかぶせやがった

「これは爪の音がならないようにしてるんだから取るなよ」

「おい秋元、犬なんかにそんな説明してもわからねえよ」

「グルルル」(犬なんかって言うな俺様は天才なんだぞ)

「な、なんなんだ、こんな凶暴で本当に出来るのか(汗)」

「お前が馬鹿にするからだろ、
優子くんはちゃんと人間の言葉を理解してるんだよ」


こいつ・・・・少しだけ見直したぜ


「そしてこの臭がする所の端まで行ったら
これを置いてきてくれ」

「ワン(そんな簡単なことかわかったぜ)」


と思ったのは大間違いで
俺様は今換気ダクトとかいう中を歩いているんだが
このビル7階あってワンフロアーずつ何部屋有るんだろうか
いろんな嫌な臭いが入り混じってなかなか難しい
その為ひと部屋ずつ端まで行って臭いを確認し
引き返してまた次の部屋

7階にはその臭いはなくて
次は6階に降りるらしい
はぁ・・・・・めんどうだから適当に・・・



「なあほんとうに大丈夫か?こいつ見逃してるんじゃねえのか」

「優子くんの鼻は信じられる」


よし・・・・もう少し頑張ってみるか

5階・・・4階・・・・


「もし閉じ込められてるなら上の階じゃないのか
もう一度上からやり直しさせたほうが良いんじゃないか」

「とりあえず下までやらせよう」


はぁ・・・疲れてきたぜ・・・狭いし汚いし爪使えないし・・
今何時頃なんだろ

そう言えばさっきの部屋電気ついてたな
外はもう暗いんだろうか

2階の三部屋目

「クンクン・・・・クンクン・・・」

間違いないこの臭いだ

咥えていた何かをそこへおいて空いた隙間から中を見ると
小さい子供が数人ぐったりして横たわっていた

何だこれ、助けに行かなきゃ

いやでも、これを置いてこいとしか言われてないし
この蓋みたいなのあかないだろうし
武器になる爪は使えねえし・・・・

そうだあの野郎に知らせて突入させよう

急いでバックで元の場所まで戻ると腰を捕まれ引き出された


「臭がしたんだな」

「ワン(子供が危ないぞ早く助けに行けよ)」

「間違いないんだな」

「ワン(信じてないのかよ(怒))」

「よし、信号を出してる部屋はどこだ」

「24号室です」

「外にいる部隊に連絡しろ
中からも慎重に突入する」

「この犬どうしますか」

「危険だから車に乗せておけ」

「ワンワン(俺も行くぜ)」

「よくやってくれた後は俺達の番だ」

そう言って俺の頭を撫でると部屋から出ていった

下っ端のやつに汚そうに抱っこされ
車に乗せられるとき雨が降っていたんだと初めて知った

時計を見ると・・・・18:01

にゃんにゃん心配してるんだろうなぁー・・・
俺ハラ減ったぜ

喉も乾いたし・・・

早くにゃんにゃんの美味しいご飯が食べたいぜ


はぁ・・・にゃんにゃーん・・・


何もすることがなく後ろの座席に丸まって寝た