どれくらい寝ていたんだろうか
ドアの開く音がして目を覚ますと
秋元ともう一人の男が前の席に乗り込んできて
後ろの俺を見ると

「ありがとな、いまから送っていくから」

「先輩、犬にそんなこと言ってもわかりませんて(笑)」

「ワンワン(怒)(バカにすんな)」

「うるさいぞチビ(笑)」

「グルルル(コイツ噛んでもいいか)」

「犬は後にして先に飯食いにいきましょうよ」

「いや、小嶋さんも心配して待ってると思うから
先に送っていく、でもその前に綺麗にしておいたほうが良いか」

「雨で洗い流したら良いんじゃないですか」

「おまえな、警察犬は私達の仲間なんだぞ」

「俺動物はあんまり信用してないんスよ」

「はぁ・・・もういい、公園のトイレで汚れを落とそう」

「分かりました近くの公園に行きます」


何言ってるんだこいつら
俺はにゃんにゃんとお風呂に入るんだから
早く連れて帰れよ(怒)


車が止まりドアが開き降りろと言われたけど聞くもんか

無理やり下ろそうとするから
威嚇してやったら諦めてまた車が動き出した

次に止まった所は、見覚えのあ〜る俺とにゃんにゃんの愛の巣♪

ドアが開いたから素早く降りると雨が降っていて
結構濡れてしまった


玄関で待っていたら愛しのにゃんにゃんが心配そうな顔で降りてきて
俺の姿を見るなりホッとした顔になってふわっと笑ってくれた

素早く横に移動してにゃんにゃんが汚れないように
触れるか触れないかの距離で待機


秋元が帰って部屋に上がりすぐお風呂に入れられスッキリ(-∀-`)

にゃんにゃんはもう入ってたらしくて残念・・・

「なんで今日は人間にならなかったんだろうね」

「クゥ〜ン(だーな)」

「寝なかったからかな?」

「ワウン(車で寝てたぜ)」

「明日も仕事だし寝ようね」

「ワン!」

寝室へ行こうとしたら

「あ、洗濯干しておかなきゃ(汗)
優ちゃんは先に寝てていいよ」


そんなこと言われてハイそうですかって寝るわけ無いだろ
俺はいつもにゃんにゃんと一緒ぜ(-∀-`)

ベランダで干してる横に邪魔にならないように待機していると

「優ちゃん見て、雨止んでお月さまが少し見えるよ」

そう言うから空を見上げると
確かに丸くないけど月が見えた


・・・・早く丸くならないかなぁー・・・


干し終わってベットに寝るにゃんにゃんの足元に丸まって寝ようとしたら

「今日は隣で寝ないの?」

「ワウン」
(寝ても人間にならなかったから今日はここで守るぜ)

カッコつけて言っててもワンとしか言えない今の俺

はぁ・・・・早くまた人間になって
にゃんにゃんをアンアン言わせたいぜ(-∀-`)