「おはようございます」
「行ってらっしゃい」
「お帰りなさい」

一人暮らしではありえなかった言葉
と毎朝毎晩何もしなくても出て来る温かい食事

何もしなくても綺麗な洋服と綺麗な部屋

お風呂だって洗わなくてもいい


「陽菜結婚できないかも」

「なになにまた男にフラれたの(*`ω´) 」

「はぁ?付き合ってないし(怒)」

「じゃー何でそう思うの」

「炊事洗濯あんなに完璧に出来ないし
自分以外の人の世話なんて絶対に出来ないと思う」

「あんなにってゆっぴーの事?」

「優子の他に誰が居るの」

「優子?・・・ニャロこの前まで大島さんって言ってなかった?」

「あっ・・・・(бвб) 」

「もしかして今一緒に住んでるとか(*`ω´) 」

「・・・・・(бвб) 」

「ちょっと、何で言ってくれなかったの
毎日でも遊びに行ったのに」


だから言わなかったの!とは言わない


「今日行っていい?(*`ω´) 」

「今日はダーメ」

「何でよー」

「優子が施設に帰らないといけない日だから居ないよ」

「いつから住んでるの」

「8月上旬」

「えぇ〜もう10日以上たってるじゃん」

「今日が14日だからそうだね」

「あと半月しかないでしょ
明日絶対に行くから」

「わかった優子に言っておく」

「なんで優子って呼ぶようになったの」

「年下だしさん付けはおかしいって言われた」

「そうだけど、ニャロが篠田以外を呼び捨てとか珍しいから」

「優子って呼んで欲しいって本人が言うからだし」

「で、ニャロの事はなんて呼ばせてるの(*`ω´) 」

「さぁ?」

「さあ?て、もしかしてご主人様とか(*`ω´)」

「そんなわけ無いでしょ」

「だーね、まあ行けばわかるか」


夏休み中ずっといるのかと思ったら
時々施設に戻っていき泊まって朝早く帰ってきて朝ごはんを作ってくれる

朝帰ってこなくていいよって言っても
約束だからって必ず

今日は朝、一緒に部屋を出て夜帰ってこないから
夕飯はチンして食べる


(明日の夜麻里子がご飯食べに来るからよろしく)


朝会うけど言うのを忘れそうだからメールを送っておいた

昼休み携帯を見ると

「あれ?」

「どうかした」

「返事来てない」

「電源切れたとか」

「そうなのかな・・・・」

「それかバイト中でまだ見れてないとか」

「いつもはすぐくれるんだけど・・・・」

「携帯をすぐ見れるバイトって何してるの?」

「説明されたけど難しい単語ばっかり出てきてわかんない」

「なにそれ(笑)」

「専門的な事をするバイトみたい」

「ふーん・・・・明日篠田がちゃんと聞いてあげる」

「やめてよ、疑ってるみたいじゃん」

「初めに怪しいって言ったのニャロだよ」

「今はもういいの!」


あんないい子に今まで会った事ない
これからもずっと友達でいたいって思った初めての人間だから
変な雰囲気になりたくないっていうのが本音


「ただいま」

いないのは分かっていてももう癖になってるんだから仕方がない


真っ暗な部屋の明かりをつけバックをソファーにポンと投げて着替えに行く


(バックはここに置いてください)


いつもならそう言いながら優子が片付けてくれるんだけど
いないんだから優子が悪い


冷蔵庫から出したお皿をそのままレンジへ

ご飯を入れお箸をテーブルに持っていくとちょうど出来上がっあ

「いただきます」

誰もいないけど声に出して言ってみる

「うっ、まだちゃんと温まってないじゃん・・・はぁ・・・」

もう一度立つのは面倒だからそのまま食べることにした


「うんっ(汗)優子お茶・・・」

・・・・・・・いないんだった

2週間前まではなんとも思わなかった一人暮らし
今は・・・・・・なんか物足りない

「今日は早くねよ」


洗ってあるお風呂にお湯を張り
その間に洗い物をしていつもより早く寝た