ご飯を食べ終え仕事場に戻る廊下の窓から
外を見ると雨が降り出していた

「優ちゃん風引かないかな」

「中の仕事だから大丈夫でしょ(*`ω´)」

「・・・・どんな仕事か知ってるの」

「あぁ・・・・・うーん・・・少しだけ」

「どこでするかだけ教えて」

「はぁ・・・たかみな少しだけニャロ借りるね」

「は、はい」

誰もいない端まで行って小さな声で


「換気ダクトに入って調べさせるらしいよ」

換気ダクト?あの狭い?

もしその中で人の形になったらどうするの(汗)
逃げれないし狭かったら挟まって出れなくなっちゃうじゃん(汗)


「それダメだよ、連れ戻して」

「もう捜査は始まってるのにそんなこと出来ないでしょ」

「でも・・・」

「ゆっぴーは安全だって言ってたから大丈夫だって
帰ってくるの大人しく待ってなよ」

そういう問題じゃないから困ってるんじゃん
犬のままなら優ちゃんは優秀だから心配ないけど
人間になっちゃったらどうしようもないもん

あぁー・・・それを麻里子に言ったら
絶対に騒ぎになるから言えないし・・・

もう、どうしたら良いの(汗)


仕事していても心ここにあらずって言う感じ
だったけどなんとか一日が終わった

「お疲れ様でした(бвб)」

「お、お、お疲れ様(汗)」

「小嶋さん、よかったら飲みに行きませんか?」

「あぁ・・・また今度お願いします」


今度なんてないけどね

それにいつもより遅い時間だし優ちゃんが心配すぎて
食事どころじゃない


足早にロッカーへ


「丁度よかった、今連絡があって
無事解決したらしいよ(*`ω´) 」

よかった・・・

「ここに戻って来るの?」

「才加がニャロの家まで送り届けてくれるらしい」

「何時ころになるのかな」

「あれぇーいきなり来られたらやばい系?(笑)」

「そんな事あるわけないじゃん」

「男との鉢合わせだけはやめてあげてよ」

鉢合わせどころか車に乗りあわせになるかもね・・・(汗)

ドキドキしながら待っているとインターフォンが鳴った

「はい」

「秋元です、優子君を連れてきました」

「下まで降りるので待っててください」


玄関ホールに行くと少し汚れた犬の姿のままの優ちゃんと
秋元さんが立っていて
陽菜の姿を見て横にくる優ちゃん


「ご協力ありがとうございました
少し汚れてしまったので洗ってあげようかと思ったんですが
嫌がったのでそのまま連れてきました(汗)」

「私以外の人に触られるの嫌がるので・・・
ありがとうございました
それと・・・これが最後にしてくださいね」


「でも優子くんはすごく優秀で(汗)」

「私が秋元さんの言うことを聞くように言ったから聞いてただけで
基本陽菜意外の人間を信用していないのでムリだと思います」

「・・・わかりました
私はこれで失礼します
遅くまで申し訳ありませんでした」

そう言って頭を下げエントランスを出ていった

優ちゃんを見ると少し体が濡れていてホコリやたぶん蜘蛛の巣?
がついていたけど


「頑張ったんだね(бвб) 」

「ワン!」

「お風呂沸かしてあるから綺麗にしてあげるね」

「ワン♪」

「ふふ、いい子」


そう言って頭なでてあげると気持ちよさそうな顔をしていた



明日いつもより早く行かなきゃいけないから
洗濯をして寝る前に干しておく

「優ちゃん、雨やんでお月様が顔を出してるよ」

「ワウン」

「明日は晴れそうだね」

「ワン!」

犬の優ちゃんとでも話は通じてると思うんだけど
人間の優ちゃんを知ってしまったから・・・・


「クゥ〜ン・・・」

陽菜の変化にいつもすぐ気づいてくれる優ちゃん
心配そうな顔で見あげてくるから

「ふふ、ごめんね大丈夫だから
さあーて寝よっか(бвб) 」

「ワン!」

ベットにあがると陽菜の横じゃなく
いつもの足元で丸まる優ちゃん

「今日はそこで寝るの?」

「ワン」


なんか寂しい・・・・

そう思いながら目を閉じた