クラブに行ったら


「小嶋さん恋人いるの」

「誰、誰、同級生?」


広がってほしくない方が広まっていた


「えーと・・・・年上です」

「え、三年生なの?私達の知ってる子?」

「そんな事聞いてどうすんの
誰でもいいじゃん」

「え〜誰と付き合ってるか知りたいじゃん」

「人の恋路を邪魔するやつは
馬に蹴られてしんじまえ(∵)」

「なにそれ、意味わかんない」


「みんな何してるの早く練習するよ(怒)」

「ヤバッ、キャプテンがお怒りだ(汗)」


その話はそこで終わって助かった

でもまた聞かれるんだろうな・・・・はぁ・・・憂鬱



その日の夜は早くお風呂に入り
寝る状態でスマホを持ち後はボタンを一度だけ押すだけなんだけど
なかなか押せず深呼吸ばかりしてる陽菜


「ふぅ・・・・ふぅ・・・・こんばんは、今電話大丈夫ですか?」


よし、練習はこれくらいにして・・・

押すんだ陽菜!
もしかしたら出れないかもしれないじゃん
そうだよ5回コールして出なかったらLINEをしよう


そう決めて目をつむりボタンを押す


プップップッ・・・プルルル・・・


「もしもし陽菜?」

「優ちゃん・・・・・・っう・・・(涙)」

「え、どうしたの何かあった(汗)」


あれだけ練習したのに嬉しそうな声で陽菜と呼ばれだけで
涙が出てきちゃって話せない


「ごめんなさい・・・・」


それだけ言うのが精一杯で嗚咽を漏らしながら泣いていたら


「ごめんなさいって・・・・え、待って、嫌だよ、私別れないからね(汗)」


「エグッ・・・ヒクッ・・・」


「もしかしてあの子のこと好きになっちゃったの(汗)」


「・・・・ヒック・・・・・・・・」

「私は陽菜だけだよずっと好きだよ(汗)」

「・・・・陽菜も」

「え、じゃーなんでゴメンなの」

「陽菜が電話したから・・・」

「うん」

「優ちゃん・・・・怪我しちゃった(泣)」

「え、違うよ、陽菜のせいじゃないよ
私が慌てん坊だったのと先輩が違うところで寝転んでたから(汗)
もう・・・あっちゃん、言わないでって言ったのに(怒)」

「陽菜だけ知らないのやだ
優ちゃんの事は全部知りたいもん」

「ごめんそうだよね、恋人なのに知らないとか嫌だよね」

「うん・・・・」

「明日から練習してもいいってお医者さんにお墨付きをもらったから
陽菜に電話しようと思ってたらかかってきて
以心伝心だ!なーんて喜んで出たのに
いきなり泣き出すし、ごめんて言うからてっきり別れ話かと思ったじゃん」

「ごめんね、久しぶりに優ちゃんの声を聞いたら
わかんない感情が込み上げてきて涙が勝手に出てきたの」

「私のせいじゃんかー
ほんとにゴメンね」

「ううん、陽菜もしようと思えば出来たのに
練習の邪魔になっちゃいけないと思ってしなかったから・・・
これからは寂しくなったらしてもいい?」

「いいに決まってんじゃん
陽菜の声を聴くだけで疲れが吹っ飛んじゃうんだから」


それから、怪我で落ち込んでるのをバレるのが嫌で電話できなかった事とか
LINEも絵文字とか使える気分じゃなかったし
何度も打ち込んでは消してたとか

今日までは足を使わないトレーニングをしてたから
上半身が大きくなったとか色々話してくれた


「わーもうこんな時間だ、お風呂入った?」

「うん、優ちゃんは?」

「私は皆よりひと足先に帰ってきてたから」

「明日からはみんなと一緒だね」

「アハッそうだね・・・ねえ、明日から10時丁度におやすみの電話するから
もし1分たってもかかってこなかったら寝落ちしてると思って
にゃんにゃんからかけてきてくれる?」

「寝落ちするほど疲れてるのに起こしてもいいの?」

「どうしても疲れてる時はその前に電話する」

「うん(бвб)」

「じゃーまた明日」

「うん」

「おやすみ(-∀-`)」

「オヤスミ(бвб)」

「せーの!で切るよ」

「うん」

「せーの・・・・・・・もしもし」

「はいはい(бвб)」

「切ってないじゃん(-∀-`) 」

「優ちゃんもでしょ!(笑)」


次は絶対だよって言ってせーの!で切った



次の日学校へ行ったら
あっちゃんが

いい顔になったねって言って頭を撫でてくれた