「お疲れ様でした」

「やっと終わったー♪
小嶋さん明日遊んでください」

「ごめんもう予定入ってるから(汗)」

「え〜私も入れて下さいよ」

「にゃんにゃんは私達と約束してるから無理(∵)」

「そうなんですかー残念だな〜」

「急いでるからもう帰るねバイバイ」

「さようならー」


あっちゃん達はもちろん自転車で来ていて
合宿中はよく使うから
陽菜も家から自転車で来ていたから
珠理ちゃんと一緒に帰れなくて良かった


でも、天気予報通り昨日の夜中から雨
カッパを着てたけど
家に帰り着くころには雨と汗とでベチャベチャ

だから先にお風呂に入ってさっぱりしてから用意をする

これとこれと・・・この着替えを入れて・・・
後は忘れ物ないかな(汗)
一泊だし最低限の荷物で行かなきゃ

リュックに荷物を詰め小さめのショルダーを持って家を出た



「にゃんにゃん!」

「お待たせしました(汗)」

「大丈夫うちらも今来たとこやから」


あっちゃん達の方が家が近いのに


「敦子が新幹線で食べるお菓子とジュースを
大量に持って行こうとするから減らしてたら出るのが遅くなっちゃって」

「たかみな酷いんだよ、私に死ねって言うんだよ」

「そんな事言ってないやん」

「お菓子を減らすと言う事はそう言う事なんだよ(怒)」

「何でそう言う事になるんかな
お弁当も食べるんやからそんなにいらんやん(汗)」


こんなに言い合いしてるのに仲がいいんだから不思議だ


「自由席やから早めに行って並んどこう」

「はい」


平日のお昼すぎだからか意外に空いていて
お弁当を買い三人席をキープ

あっちゃんが窓側でたかみなさんが真ん中

背の高い陽菜が荷物を棚に上げ通路側に座る

「いただきます」

それぞれ買ったお弁当とお茶
それにお菓子をテーブルに出し
まだ出発してないのに食べ始める(笑)

「お腹すいて死にそうだった(∵)」

「だからって二つも買う?」

「なんだよぅ悪いのかよぅ(怒)」

「ぜ、全然大丈夫です(汗)」


怒られるんだから言わなきゃいいのに(笑)


約一時間半の新幹線を乗り換えて最寄り駅で降りると
結構雨が降っていた

「大学はここから歩いて20分程やねんけど
寮は10分ぐらいかな」

「寮に帰ってますかね?」

「家出る前にLINEしたら練習昼までって言ってたから
寮に帰ってるか遊びに行ってるかだな」


夜まで帰って来なかったらどうしよう・・・

「とりあえず寮へ行ってみよう」

「うん」


住所を頼りに携帯アプリで探していると


「ここかな」


普通の小さめのマンションで
近づいて行くと学生寮って書いてあった


「中入って、いてるか聞いてみる?」

「そうするしかないな」


入り口は自動ドアじゃなくて押して開けるみたい

ドアを開け中へ入るとガヤガヤと騒がしい声が聞こえた


「この声って優子じゃない?」

「うん、優ちゃんだと思う」


廊下の奥から聞こえてくるからこっちに向かってきてるのかもしれない


(映画行きましょうよ)

(えーボーリング行きたい)

(仕方ないですねぇ大好きなしのぶさんのお願いだからきいちゃう!)

(可愛いなこのやろう)

(あざーす(笑))


はっきりと会話が聞こえてきて
大きな女の人に肩を抱かれ嬉しそうにしてる優ちゃんが
目の前に現れた

「にゃ、にゃんにゃん!?え、なんで、え(;´-∀-)」

「・・・・・・・」


何も言わずに外へ飛び出し駅へ向かって歩き出す


サプライズで現れて
感動の再会をするはずだったのに・・・・最悪じゃん

やっぱり遠距離なんてムリだったんだ
陽菜だけが先輩のことを思ってたんだ・・・

涙を拭きながら
早足で歩いていると


「待って」


後ろから腕を捕まれ足が止まる


「離して下さい」


振り向かず腕を払おうとしたらより一層強く握られたから


「痛い!」


そう叫ぶと


「ごめん(;´-∀-)」


力がゆるんだから振り払い走り出すけど
5歩ぐらいでまた捕まる

でも今度は腕じゃなく前に回りこまれ抱きしめられていた


「つぅっ・・・・」

「どうして逃げるの、会いに来てくれたんでしょ」

「迷惑でしたよね・・・だから帰ります」

「嬉しいに決まってるじゃん
ずっと会いたかったんだから」

「陽菜だって会いたかった・・・・
でも優ちゃんがぁー(泣)」

「あれはペアの先輩で誰にでもあんな感じなんだよ(;´-∀-)
さっきは戯れてただけだから」

「でも好きって言ってたもん(涙)
それも大好きって」

「あれは、挨拶見たいなもので(;´-∀-)」

「陽菜に言う好きも挨拶なの?(怒)」

「違うでしょ、陽菜にはあんなに軽く言わないよ
心から好きって言ってるよ」

「それでも、他の人に言っちゃヤダ(泣)」

「そうだよね、ごめん、もう言わない」

「優ちゃん・・・」


雨で乱れた前髪を直してくれながら


「こんなところにまで会いに来てくれてありがとう
陽菜を見た瞬間幻かと思ったもん
会いたいって思いすぎて幻覚を見てるんじゃないかって思ったほどだから」

「ほんとに?」

「私も嘘はつかない、知ってるでしょ?」

「うん・・・・・」

「ねえ、そろそろいいかな
二人共ずぶ濡れで風邪引くよ(∵)」


傘をはいって差し出すあっちゃん

そういえば雨降ってたんだった・・・・
自分で凄く涙出てるなって思ってたんだよね
半分は雨だったみたい


「とりあえず寮でシャワー浴びよ」

「でも着替えは駅のロッカーに置いてきた」

「下着は私のでいいかな」

「うん」

「服は陽菜の体型に似た人のを借りてくるよ」

「ゴメンね・・・・」

「ううん、私が悪いんだから謝らないで」


あっちゃんとたかみなさんは優ちゃんの部屋で待っててもらい
二人でお風呂場へ・・・・・

どうしよう、恥ずかしい(汗)

それがわかってるのかパパっと先に脱ぐと


「先に入ってるからゆっくり入っておいで」


裸でそう言うから全部見ちゃった・・・・

細いのに程よく付いた筋肉と・・・・形の良い胸


冷えてる筈なのに体が熱くなる

全部脱いでゆっくりドアから入ると
シャワーで頭を洗ってる優ちゃん

隣はやっぱり恥ずかしいから少し離れて座り頭を洗う

しまったシャンプーとか無いじゃん(汗)


「これ使って」


隣に来てシャンプー類を貸してくれた


「先に出て外で待ってるから」

「脱衣所で待ってて」

「いいの?」

「うん・・・・」


みんなで入るのは恥ずかしくないのに
どうして二人だと恥ずかしいんだろう(бвб) 

素早く洗って脱衣所へ行くと
着替えて入口付近に座ってる

陽菜の方を見ずにドアを見たままなのは気を使ってるのかな(笑)


「お待たせしました」

「うん、ドライヤーは部屋にあるから」

「はい」


先輩の後について部屋へ行くと
さっきじゃれてた人と他に二人
確か競技会の時ホテルの部屋へ来た二人だと思う

その三人とあっちゃんたかみなさんの5人でお菓子を広げ
楽しそうに話をしていた


「早かったじゃん」

「ざっと洗っただけですから」

「変な事してくるのかと思ったから
もっと遅いかと思ってお菓子パーティーしてたんだよね」

「へ、変な事なんてしませんよ(汗)」

「すぐ触って来る優子がしないわけないだろ」

「わわわわ(汗)」

「・・・・・・(бвб) 」

「ち、違うから(汗)しのぶさん言葉選んでくださいよ(汗)」

「ごめんごめん、ボディタッチだった」

「変わらないし(汗)」

「がはははは」


豪快に笑うしのぶさん

「ほんとに違うからね
お腹の脂肪とかをつまんで遊んでるだけだから(汗)」


焦る先輩が可愛い(бвб)


「優子買い置き少なすぎ」


そして少し不機嫌なあっちゃん


「私基本あまり食べないから(;´-∀-)」

「ほらみろ、沢山持って来た方が良かったじゃんかよぅ(怒)」

「荷物になるしまさかみんなで食べると思ってなかったから(汗)」

「ばかみな(怒)」

「優子なんとかしてや(汗)」

「近くにスーパーあるから買ってこようか?」

「私の部屋から持ってきてやるか」


そう言ってヨイショっと立ち上がり出て行くと隣の部屋のドアが開き
またすぐ優子先輩の部屋のドアが開くと
お菓子を大量に抱えやって来たしのぶさん

「地域原産のお菓子もあったよ」

「そんなにストックしてあったんですね(;´-∀-)」



だからあの体型・・・・わかる気がする

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