「本当に出ていくことないじゃん・・・・・」
どうしよう、貰ってるお金返さなきゃいけないのかな
とりあえずご飯食べに行って病院へ行こう・・・・
出ようとしたら電話がかかってきた
「はい」
(吉野だけどあなた何したの)
「何もしてませんが」
(大島さんと喧嘩して家に返したんでしょ)
「返したと言うか帰って行ったんですけど」
(同じことでしょ)
「もう無理なので実験やめまーす」
(辞めたいからって辞めれるものじゃないのよ
人類の将来がかかってるんですからね)
「それは麻里子にかけてくださーい」
(今から病院へ来なさい)
言われなくても行くつもりでした!ちゅーの
「ご飯食べてから行きます」
(一時間以内に来なさいよ)
「はーい」
ギリギリに行ってやる
で
病院へ入ったのが一分前
「あれ、小嶋さん今日夜勤ですか?」
「違うよ、麻里ちゃんと約束してるから迎えに来たの」
「篠田先生今緊急手術中なので時間かかると思いますよ」
「そうなの?」
「吉野先生のところによく来てた小さい方の女の子・・・
えーと・・・・」
「大島さん?」
「そう、その大島さ「優子がどうしたの(汗)」
「優子という名前じゃなかったような・・・・」
「もしかしてお母さんの方?」
「そうです、娘さんも付き添ってきていましたよ
え、小嶋さん・・・・・」
優子のお母さんが緊急手術?
考える前に体は手術室のある病棟の方へ進んでいた
廊下の長椅子に項垂れて座る小さな女の子
「優子」
「・・・・・にゃんにゃん・・・お母さんが(涙)」
泣き腫らした目が症状の重さを物語っていて
抱きしめずにはいられなかった
陽菜の胸でなく優子の頭を撫で
どれくらい経ったのだろう
「ありがとう・・・・」
だいぶ落ち着いたようで
陽菜から離れ少しバツが悪そうにお礼を言う優子
「何があったの」
「家に戻ってご飯食べてなかったから
お母さんが作ってくれてたんだ
私はテレビを見てて・・・・・
ドン!という大きな音で振り返ったらお母さんが倒れてて・・・
呼びかけても返事しなくて・・・
体が痙攣してて・・・つううぅ・・・」
「救急車呼んだんだね」
「うん」
「そっか、偉かったよ」
「あんなこと言ってごめんね」
「ううん・・・陽菜も悪かったから
でも、家に帰っててよかったね」
「うん、もし誰もいないところで倒れてたら今頃・・・」
「運命だからかな」
「え?」
「運命が優子のお母さんを助けてくれたんだよ
きっと喧嘩はするべくしてしたのかも」
「そうなのかな」
「きっとそうだよ」
「だったらにゃんにゃんのお陰だ
行く気分じゃないって言ってくれてありがとう」
「ふふどういたしまして(бвб)」
発端は優子なんだけどね(笑)
「小嶋さんこんなところで何してるの
あら、大島さんもいるじゃない」
「今、優子のお母さんが手術中なんです
話は今度にしてもらえませんか」
「篠田先生の緊急手術って
大島さんのお母さんだったのね」
「私達仲直りしたので向こうの人達にそう言って下さい」
「わかったわ、でも
手術が終わったら部屋に来なさい」
「私だけでいいですか」
「そうね・・・いいわよ」
そう言うとカツカツと音を立て戻っていった
「私のせいで呼び出されたの?」
「優子のせいじゃないから気にしないで」
「でも・・・」
「かわすの得意だから」
「ありがとう」
「ありがとうばっかだね(笑)」
「にゃんにゃんがいてくれて良かった
一人だったら苦しくてどうしようもなかったと思うから
ありがとうしかない」
「病院完全看護だから今日は一緒に帰ろう」
「良い・・・の?」
「一人だとまた泣くでしょ」
「ありがとう」
「ほらまた(笑)」
少しの間話しをしていると手術中のランプが消え麻里ちゃんが出てきた
「あれ、にゃろもいるじゃん」
「そんな事はどうでもいいの!
手術どうだったの」
「篠田失敗しないんで(*`ω´)」
「うざ(бвб)」
「後遺症は少し残るかもしれないけど
もう大丈夫」
「篠田さんありがとうございました(泣)」
「良いの良いのこれから家族になるんだし(*`ω´)」
「はぁ?何いってんの」
「だってゆっぴーを篠田にくれるんでしょ?」
「あげるわけないし(怒)」
「あれ?話が違うんじゃない」
「優子は陽菜のなの!」
「だってさ、ゆっぴー良かったね(*`ω´)」
「はい(泣)」
「それどっちの涙」
「両方ですぅ(泣)」
「まあいいけど・・・・・
いつ目が覚めそう?」
「順調に行けば明日か明後日かな」
「明日陽菜日勤だし
担当にしといてよね」
「はいはいわかりましたよ」
「目覚めるまでは集中治療室に入ることになるし
出たら病室はどうする?」
「個室がいいよね(бвб)」
「いやお金が(;´-∀-)」
「保険とか入ってないの?」
「そのへんはお母さんが全部やってたから
私はわかりません」
「国に出してもらえばいいじゃん
出してくれないなら何もしません!て言えばいいし」
「そんな事言えないよ(;´-∀-)」
「陽菜が言ってあげる」
「うんニャロなら言える(*`ω´)」
「麻里子は黙って治療してればいいの!」
「ほーい(*`ω´)」
ガラガラガラ
「お母さん!」
「呼びかけても聞こえないよ(*`ω´)」
「うるさい、ほら行くよ」
「どこへ?」
「吉野先生のとこ
優子はお母さんのとこで待ってて」
「うん」
そのまま二人で吉野先生のところへ行った