二人の恋人 U 7

優子

 

「こんにちは(-∀-`)」

 

「・・・・・こんにちは・・・・?」

 

マスクを下へサングラスは上へずらすと

 

「ゆ、優子さん

 

「早く終わったので私が迎えに来ました

 

「ビックリするじゃないですか(汗)

帽子を深くかぶってサングラスとマスクって

どっからどう見ても怪しい人ですからね

 

「アハッごめんごめん

優を驚かせようと思って完全防備してきたら

こんなふうになっちゃって(笑)」

 

「優子ちゃん外で遊んでますよ」

 

「先にカバンとか持って降りようと思って」

 

「わかりますか?」

 

「一度来たことがあるから大丈夫・・・だと思うんだけど

手伝ってもらえたら嬉しいかな(汗)」

 

「じゃーロッカーの物以外集めますね」

 

そう言って教室の外にある洗濯物を取りに行ってくれた

 

「それと、手帳とお手紙です」

 

「ありがとう(-∀-`)」

 

それを持って外に出ると

小さいのに男の子に混じって走り回ってる優がいた

 

少しの間眺めてみる

 

 

・・・自分の小さい頃もこんなふうだったんだろうなー

お兄ちゃんに毎日引っ付いて遊んでもらってたから

いつも男の子の中だったなー・・・

 

一瞬こっちを見たかと思うと

目を大きくさせ勢い良く走って来る優

 

少し下を向くと

覗き込むようにして

 

「ゆう・・・子ちゃん?」

 

「アハッバレちゃった(-∀-`)」

 

「うわぁ〜帰ってきたの?おかえり

どうしたの、なんで優子ちゃんがいるの

 

「少しでも早く優に逢いたくて迎えにきちゃった」

 

「やったーねぇまだ時間あるでしょ?

一緒に遊ぼ!お願い

 

「え(汗)」

 

「今からサッカーするんだ

先生!優子ちゃんもしていい?」

 

「わぁ優しっ(汗)」

 

「優子ちゃん・・・・?」

 

帽子を取り頭を下げると驚いた顔の男の先生

 

「いいけど・・・大島さんは良いんですか?」

 

「少しだけ・・・・よろしくお願いします」

 

それから久しぶりにサッカーをしたからなのか

楽しくてつい夢中になっちゃって・・・

 

数人の子ども達のお迎えが来て気がついた

 

「しまった、もうこんな時間じゃん(汗)」

 

やり始めてから約1時間

 

「優、帰るぞ(汗)」

 

「はーい(-∀-`)」

 

急いで買い物をすませマンションへ帰り着くと

 

ピロン・・・・

 

(今から帰りまーすて言うか近くまで帰ってきてまーす(бвб))

 

「だぁぁーなにやってんだよ私(怒)」

 

「優子ちゃんどうしたの?」

 

「何でもない(汗)これをみみに、これをヒップにあげて」

 

「はーい(-∀-`)」

 

材料を切り炒め始める

 

「優子ちゃん他にお手伝いない?」

 

「えーと・・・そうだな・・・冷蔵庫からケチャップ出して」

 

「はーい・・・・・・ほかは?」

 

「ん・・・・卵出せる?」

 

「優子出来るよ(-∀-`) 」

 

椅子を冷蔵庫の前へ持ってきて用意してるから

そのまま料理していると

 

「あっ!・・・」

 

声がして振り返ると下を向いている優

その目線の先には・・・

 

「あーあ、なにやってんだよ(怒)」

 

この急いでる時にもう(怒)

 

「あぅ・・・・・ごめんなさい・・・

 

急がなきゃと焦ってるのもあってつい・・・

しまったと思った時には遅くて

優の目からは涙が溢れていた

 

「怒ってないから(汗)泣かないで、ね」

 

火を止め冷蔵庫の方へ行き抱き上げ椅子から降ろす

 

「片付けるから優はテレビ見ててくれる」

 

コクンと頷くと涙を拭いながらソファーへ歩いていった

 

椅子を退け卵を片付け

冷蔵庫から新しい卵を出し調理に戻る

 

ソファーの上で膝を抱え顔を埋める優

 

早くしないと陽菜が帰ってくる

でも、このまま優をほっておくのも・・・

 

どうしたものか悩んでいたら

ソファーに飛び乗り優の頬を舐めだしたみみ

 

それに気づき少しだけ笑みが戻ったから

そのまま料理を続けた

 

「ただいまぁー(бвб)」

 

その声を聞き玄関へ走っていく優とみみ

 

「・・・・・どうしたの?・・・」

 

微かに聞き取れた陽菜の声

 

すぐに優を抱いてリビングへ現れた

 

「優子?」

 

「おかえり・・・・・・つい怒っちゃって・・・」

 

「優ちゃん、何かしたの?」

 

陽菜は優に聞いてるようだったから口は出さずに

耳だけ大きくして仕上げに入る

 

「たまご・・・・・落としちゃったの・・・・」

 

「それで怒られちゃったの?」

 

「うん・・・・優子が悪いの
・・・大事な卵落としちゃったから・・・

 

「大丈夫だよ、卵沢山あるし

無くなったらまた買えばいいんだから

今度からは気を付けようね(бвб)」

 

「うん」

 

肩に顔を埋めてる優の頭を撫でる陽菜・・・

 

やっぱり自分はまだまだだなって思う

つい陽菜を優先してしまうから・・・

 

陽菜はちゃんと優の事を考え言葉を選んで話してるのに・・・

 

「着替えてくるからスプーンとお箸出しておいてくれる?」

 

「うん(-∀-`) ・・・・・え?今日のご飯何か知ってるの?」

 

「あ・・・・うん、匂いでわかっちゃった

 

「そっか、にゃんにゃん凄いね(-∀-`) 」

 

「ふふありがとう(бвб)」

 

優の頭を撫でると寝室へ入って行った

 

優は陽菜に言われた通りテーブルにスプーンとお箸

それにグラスを置いていく

 

・・・そうだよな、始めからそっちを手伝って貰ったらよかったんじゃん

 

「はぁ・・・・・」

 

「どうしたの、大きなため息(бвб) 」

 

いつの間にか着替えて後ろに来ていた陽菜

 

「私ダメダメだなーと思って・・・ごめんね」

 

「仕方ないよ陽菜はもう二年以上お母さんしてるんだよ

その間には今日の優子の様な失敗もあったもん

それを乗り越えてきて今があるんだから

優子はまだまだこれから(笑)」

 

「そうだよね・・・これからもフォローお願いします」

 

「任せて下さーい

そういえば今日遅かったの?」

 

「あぁ・・・・いや、早めに迎えに行ったんだけど・・・

 

「ん?」

 

「少しだけのつもりがだね・・・

 

「・・・・あぁ!一緒に遊んでたんだ(笑)」

 

「正解です

 

「優ちゃん、保育園で優子と何して遊んでたの?」

 

「みんなとね、サッカーしてたのー(-∀-`) 」

 

「なるほど、夢中になるわけだ(笑)」

 

「面目ない・・・(汗)」

 

「陽菜はそういうのできないから

優子はちゃんとフローしてくれてるじゃん

お互い様・・・だね(бвб) 」

 

「そう言ってくれると嬉しい(´-∀-)」

 

 

「にゃんにゃん!優子ちゃん凄いんだよ

芝先生のボールを取ったんだよ

 

「そう、それで先生真剣になっちゃって

少しの間子供そっちのけで二人でボールの奪い合いしてた(汗)」

 

「でね、優子ちゃんが勝ったんだよね(-∀-`)

みんなにね優子のパパなんだよ!て教えてあげたんだ

 

さっきまで泣いてたのが嘘みたいな笑顔

その横で良かったねって笑ってる陽菜

 

 

この二人の笑顔をずっと見ていたい

自分が笑顔にしてあげたいし、してあげるんだと

 

改めて心に誓った日になった。

二人の恋人 U 6

「優ちゃん寝ちゃダメ

 

「んぅ・・・・ん・・・」

 

「そうだ、優ちゃん今日保育園で何したの?」

 

「え〜と・・・・・・・ね・・・・・・・おそ・・・・と」

 

「ゆうちゃぁ〜ん!!」

 

あぁぁ・・・寝ちゃったじゃん(汗)

 

久しぶりの保育園で思いっきり遊んだから

疲れちゃったんだね

 

今日荷物多いのに・・・往復決定

優子がいてくれたら・・・泊まりだからなぁー

 

駐車場に車を止め先に優ちゃんを抱っこして部屋へ上がる

 

「わんわん」

 

「みみ静かにして」

 

「くぅ〜ん・・・・」

 

お風呂入れたかったけど陽菜一人じゃ無理だから

そのままベッドへ

 

とりあえず服を脱がせてパンツとシャツを着替えさせて

タオルケットを掛けておく

 

「荷物取りに行ってくるから

優ちゃんを見ててね」

 

「わん!」

 

・・・・・人間の言葉わかってるっぽい(汗)

 

車へ荷物を取りに行き戻ってくると

優ちゃんの横に寄り添うように寝てるみみが

陽菜の姿を見て

ちゃんと見てたよって言う顔をして近寄ってくる

 

「今、ご飯入れてあげるからまってて」

 

水を置いてある場所へ行き
その場に座っておとなしく待ってるみみ

 

その少し向こうでもこっちをじっと見て

早くめし!ていうしかめっ面な顔をしたヒップ

 

うちの子供達はみんな賢いなぁー・・・

でもどこか偉そうだけど(笑)

 

なーんて思いながら用意

 

「はいどうぞ(бвб)

ヒップもどうぞ」

 

1羽と1匹がもしゃもしゃご飯を食べてるのを少しだけ見つめる

 

さーてお風呂沸かして入んなきゃ

でも優ちゃんどうしよう・・・

 

陽菜も明日朝早く起きて入ろっかな

 

そんな事を考えていると携帯が振るえた

 

「はーい」

 

(私だけど、もう部屋ついた?)

 

「優ちゃんが車で寝ちゃって大変だったんだったの」

 

(そうなんだごめんね(汗))

 

「なんで優子が謝るの?」

 

(私がいれば抱っこしてあげれたのにって思って)

 

「ふふ、ありがとう(бвб)」

 

(あぁ〜陽菜のおっぱい触りたーい)

 

「いきなり変態」

 

(だって昨日お預けだったじゃん

 

「だってぇー」

 

(まあ、無理やり抱いてもお互い気分悪いしね)

 

「そんな事したら別れるから(怒)」

 

(嫌って言われたら絶対にしません!!)

 

「フフ(笑)明日は何時ごろ帰って来るの」

 

(ランチの食レポが最後だから二時には終わるかな

そこから新幹線で帰るから・・・五時過ぎには帰れると思う)

 

「そっか、帰るの優子の方が早いかも」

 

(じゃーさ、優迎えに行って私がご飯作るよ)

 

「うれしい!優ちゃんも喜ぶと思う」

 

(優には内緒にしてて驚かせたいから)

 

「わかった」

 

(・・・・・・)

 

「ん?どうしたの」

 

(幸せだあなーて思って)

 

「なーにいきなり(笑)」

 

(好きな人といれて好きな仕事も出来て

こんなに幸せなことないよ)

 

「陽菜もそう思う(бвб)」

 

(これからも宜しくね陽菜)

 

「ふふふこちらこそずーとよろしくお願いします」

 

(電話越しに言う事じゃないね(笑))

 

「そうだよ(笑)」

 

(よーし夕飯楽しみにしててね)

 

「どうせオムライスでしょ」

 

(ギクッ・・・・

 

「ふふ、優ちゃんに聞いたらハンバーグかオムライスしか言わないし

今日ハンバーグ食べたからオムライスしかないもん」

 

(アハッ(-∀-`) 確かにそうだ(笑))

 

「最高級のオムライス期待してまぁーす(бвб)」

 

(お任せあれ)

 

 

最後にチュッと音だけのおやすみのキスをして電話を切った

 

二人の恋人 U 5

ドーナツを食べ終わったのかこっちに来て

イスを用意してもらいちょこんと座る優ちゃん

 

色々なポーズをとる陽菜をジーとみながら・・・

 

「プッ(笑)」

 

「どうした?」

 

「すみません(笑)」

 

カメラマンの後ろにちらちら見える優ちゃんが

陽菜と同じようにポーズと表情を変えながら

真剣に見ているのがおかしくてつい笑っちゃった

 

それに気づいたのか

 

「優子ちゃんもう少しこっちで見てようね」

 

才加が目につかない位置へ連れて行ってくれて助かった

流石ずっと付きそってきたマネージャー

陽菜の目線や動向をよく見ている

 

「お疲れ様でした」

 

撮影が終わり才加を最寄り駅まで送り家路へ

 

「遅くなっちゃったからどこかでご飯食べて帰ろっか」

 

「うん(-∀-`) 」

 

「何食べたい?」

 

「チーズがいっぱい入ってるハンバーグ

 

「OK(бвб) 」

 

優ちゃんも・・・ありがたい・・かどうかは別にして

陽菜も前より有名になっちゃったから

このままの格好で今までのようにファミリーレストランには入れない

 

個室のある少し高い所じゃないとダメだよね・・・

 

何度か撮影終わりに連れて行ってもらった事のあるお店へ電話をかけ

部屋が空いてるか確認してから行った

 

これからの外食はずっとこんな感じなんだろうなー

優子がいたら尚更だよね

 

「ここのハンバーグ大きいから私と半分こでいい?」

 

「いいよ、でもにゃんにゃんはお腹いっぱいになる?」

 

「サラダとか食べるから大丈夫だよ」

 

「優子もサラダ少しだけ食べる(-∀-`) 」

 

「えらーい、野菜も食べなきゃだもんね」

 

「うん、ご飯もいっぱい食べて早く大きくなって

綺麗なお洋服いっぱい着るの(-∀-`) 」

 

「優ちゃんは大きくなったらモデルさんになりたいの?」

 

「う〜ん・・・・・にゃんにゃんみたいにもなりたいし

優子ちゃんみたいにワァーキャー言われたい

 

アイドルって事かな・・・

 

「お芝居は?」

 

「にゃんにゃんや優子ちゃんと一緒ならまたやりたいけど

一人はヤダ」

 

そうだよねまだ子供なんだから焦らなくてもいっか

 

「お待たせしました」

 

「わぁーおっきぃー

 

お尻を浮かせピョンピョン飛び跳ねてる

 

運動神経いいから何かスポーツをするのもいいと思うんだけど

もし芸能活動するなら無理か・・・

 

まだまだいろんな可能性を秘めてるんだから

決めつけずにいろいろさせてあげなきゃ

 

「ねえねえ写真撮ってー」

 

ハンバーグを机の端に置き自分の顔を横に並べるようにして準備してる

 

それを三枚撮り

サラダやライスドリンクを並べ

もちろんハンバーグは真ん中を割り中のチーズを見せ

優ちゃんを隣に来させ

店員さんに全部映るように撮ってもらった

 

それを・・・・・送信!

 

ピコン!

 

すぐに返信が来る

 

「ふふふ、見て見て」

 

「あ、優子ちゃん拗ねてるぅー(笑)」

 

そこにはプ〜とふくれっ面の写メと

 

”二人だけでずるいぞ

 

というコメントが

 

「なんて書いてあるの?」

 

「ん?二人だけでずるいって」

 

「才加と三人の方が良かったって事?」

 

「あはは、そうかもね(笑)」

 

そういう意味じゃないけどさすが子供は思考回路が自由(笑)

 

「( ,,`・ω・´)ンンン美味し〜い

 

「そんなに?」

 

「あ!にゃんにゃんのハンバーグの方が美味しいよ

 

「ふふありがとう、何が美味しい?」

 

「チーズがおいしいの(-∀-`) 」

 

家で作るときは普通のチーズしか使ってないから仕方ないか

お肉も高いだろうし・・・

 

「優子ちゃんも絶対にこれ好きだよ

次は一緒に来れたらいいね」

 

「そうだね、そうLINEしとくね」

 

(次は優子ちゃんも一緒がいいって言ってるよ)

 

(・・・ウォォォォ優!好きだぞ〜

 

(陽菜より?)

 

(ふえっ・・・・・ヤバいだろそれ

いますぐキスしたーい!!出来ない時にデレんなよ〜(泣))

 

「にゃんにゃんお顔が優子ちゃんみたいになってるよ」

 

「え?うそっ(汗)」

 

「なんて書いてあったの?」

 

「えーと・・・優ちゃんの事大好きだよって」

 

「優子も大好き(-∀-`)

でもにゃんにゃんが一番大好きだからね」

 

「知ってるよ(笑)」

 

「エヘッ・・・知ってた〜(-∀-`) 」

 

頭を撫でてあげて

 

「今日は遅くなっちゃったから帰ったらお手伝いしてね」

 

「はーい!」

 

そう返事するとまたモグモグ食べだした

 

二人の恋人 U 4

才加

 

門を入ると元気な声が聞こえてくる

 

その中でも一番元気に走り回ってるのは・・・

 

 

「優子ちゃん

 

「わぁー才加だぁー(-∀-`)

どうしたの?にゃんにゃんは?」

 

「こじぱはまだ仕事だから私が迎えに来たんだよ

帰りの用意できる?」

 

「優子出来るよ(-∀-`)

待っててね

 

そう言って建物の中へ入っていった

 

初めて入る保育園の中

何をしていいのか全然わからない

こじぱに聞いたら優ちゃんが全部できるから

もし出来なかったらかしわげちゃんに聞いて

 

しか言ってくれなくて

 

少し待っていると優子ちゃんと一緒にかしわげちゃん・・・

もとい柏木先生が出てきた

 

「秋元さん・・・でしたよねこんにちは」

 

「こんにちは」

 

「小嶋さんはお仕事ですか?」

 

「はい、これから私が迎えに来る事が増えると思うので

よろしくお願いします」

 

「ご丁寧にありがとうございます

こちらこそよろしくお願いします(汗)」

 

お互い頭の下げ合いをしていると

 

「才加は力持ちなんだよ

でね

ゆきりん先生はすっごく優しいんだよ」

 

「そ、そうなんだ

 

ニコニコしながら二人のいい所を言ってくれる

優子ちゃん

 

「お家帰るの?」

 

「いや仕事場へ行くからおとなしくしてるんだよ」

 

「やったーキレイなにゃんにゃんが見れるー

ゆきりん先生さようなら」

 

「はい、さようなら」

 

「才加早く行こう着替えちゃうよ(汗)」

 

「わぁっそんなに引っ張らなくても(汗)」

 

「優子ちゃんまた明日ね」

 

「はーい!バイバーイ」

 

友達に手を振って先々歩いて行くから

先生に頭を下げ急いで追いかける

 

「にゃんにゃんの車だ」

 

「シートが乗ってるからね」

 

助手席に座らせシートベルトを締め発進

 

「ねえねえ、優子もお仕事するの?」

 

「しないよ」

 

「そうなんだ・・・・」

 

「お仕事したいの?」

 

「うん、きれいなお洋服とか着たり色んな所に行って

写真パシャパシャしてもらいたい(-∀-`)」

 

「そっか・・・

もしさ・・・もしお仕事になって

保育園にあまり行けなくなったらどうする?」

 

「お休みするってこと?」

 

「そうだよ、もしかしたら遠足とかもいけないかもしれない」

 

「う〜ん・・・・うーん・・・」

 

ちらっと横を見ると眉間にしわを寄せ

必死に考えてる

 

「難しかったなごめんごめん忘れていいよ」

 

「う〜ん・・・・あのね、
保育園にも行くしお仕事も出来るように頑張る(-∀-`)」

 

まだ子供なのに・・・いや子供だから貪欲なのか・・・

 

「そうだな、そう出来るように才加頑張るな」

 

「ありがとう(-∀-`)」

 

はぁ・・・可愛い

 

現場につくと丁度最後の服に着替えていた

 

「あ、優ちゃんおかえり〜(бвб)」

 

「にゃんにゃんただいま(-∀-`)」

 

「才加ありがとね」

 

「お安い御用」

 

「これで最後だからもう少し待っててね」

 

「はーい!・・・・」

 

「ん?どうしたの」

 

「にゃんにゃん可愛い(-∀-`)」

 

「ふふ、ありがとう、向こうに差し入れのドーナツあるから

一つだけ食べていいよ」

 

「やったー

 

机の方へ走っていく優子ちゃん

 

スタッフさんがジュースを用意してくれて

椅子に座っておとなしく食べだした

 

さっき迎えに出るときはなかったのに・・・



私ももらおーと(笑)

 

 

二人の恋人 U 3

「おはようございまーす(бвб)」

 

「こじはるちゃんおはよう

 

「才加は?」

 

「社長室に呼ばれて戻ってきてないよ」

 

「そうなんだ・・・私も行ってくる」

 

コンコン

 

「はい」

 

「小嶋です」

 

「来たのか入れ・・・・ノックするとかびっくりするじゃないか

 

「私だってそれくらいの常識あります(怒)」

 

「いやいや、今まではいきなり入ってきてたじゃないか」

 

「それは・・・急用のときだけです!」

 

「まあいい・・・これからの予定は秋元に全て伝えてあるからな

今日からまたしっかり働いてくれよ」

 

「程々に頑張りまーす(бвб)」

 

「それじゃー困るんだこの事務所の稼ぎ頭なんだから

休んでいた分働いてもらうからな」

 

「え〜その間だって写真集売れてたじゃん

 

「そ、それはだな・・・大島の事務所と折半だから

半分しか儲けがない!」

 

「そりゃ共同なんだから仕方ないでしょ

頑張って他の子を売り込まないと知らないんだから」

 

「将来の稼ぎ頭はもういるぞ」

 

「え、だれ?そんな子いたっけ」

 

「優子ちゃんだ

 

「はぁ?優ちゃんはまだ芸能活動するかわかんないんだから

勝手に仕事取ってこないでよ

保護者の陽菜がOK出したのだけだからね(怒)」

 

「わ、わかってる

今日も頑張ってくれたまえワハハハハ

 

なんか怪しい・・・・


「・・・・才加行こう」

 

「では社長失礼致します」

 

そのまま会議室へ、と言っても小さな談話室みたいな感じのところ

 

「ほんとに今、優ちゃんに仕事入れないでよ

保育園に行けて凄く喜んでるんだから」

 

「分かってる・・・けど今のところ

三件ほどオファーが入ってるんだけど

 

「土日だったらいいけど・・・」

 

「実はこじぱと二人でのCMのオファーが来てるんだ

でも平日になると思うから・・・」

 

「・・・・・受ける(бвб)」

 

「だよね、受けるよねぇ・・・・え、良いの?」

 

「当たり前じゃん二人の共演はOK(бвб)」

 

「良かったーこれは再来週の金曜日の撮影になるから」

 

「わかった、それと、これ保育園の行事予定

印してある日はなるべく・・・ううん絶対に予定入れないでね

陽菜もだから」

 

「わかった、早めにわかってたら調整してもらいやすいから」

 

「年長さんだし最後の行事は経験させてあげたいからよろしくね」

 

「そうだよな、うん、気をつけるよ」

 

「で、今日は?」

 

「午前中は雑誌の取材と撮影

昼からはファッション誌の撮影」

 

「終了予定は?」

 

「六時過ぎかな

 

「・・・・・巻くからね」

 

「わかってるって、大島さんは遅いの?」

 

「今日は泊まりなの」

 

「そっか・・・もし遅くなりそうなら私が迎えに行って

現場に連れて来ようか?」

 

「そうしてくれたら助かるけど現場に入れても大丈夫かな」

 

「今更そこ(笑)

みんなもう知ってるし優子ちゃんならすぐ人気ものになるよ」

 

「そうだね・・・もう隠しておく必要ないもんね

なんか気が楽になった

これから遅くなりそうだったら才加にお願いする

麻里ちゃんの所でも良いけど

あまり迷惑かけたくないから」

 

「お安い御用

 

お迎えを気にしなくて良いのは助かる

仕事に集中できるもんね

前の記事へ 次の記事へ
カレンダー
<< 2020年02月 >>
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
アーカイブ
カテゴリー