陽菜

「みーちゃん先に帰ってていいよ」

「だ・か・ら傘がないんだって(汗)」

「あ、そうだった(бвб) 」

「その傘知らない人から貰ったんだ・・・」

「違う!借りただけだもん」

「でも、どこのだれか知らなかったんでしょ?」

「今日までは知らなかったけど今から知ってる人になるもん」

「なにそれ、むちゃくちゃじゃん(汗)」

煩いみーちゃんは無視

やっとつかんだ手がかりだから絶対会ってやるんだから!

職員室の方をじーと見つめていたら
かしわげちゃんと佐江ちゃんが歩いて来た

「佐江ちゃん!」

「おいよい、佐江は先生だぞ
せめて佐江先生と言いなさえ」

「で、会わせてくれるの?」

「相変わらずだな小嶋(笑)」

「早く!」

「それがだな・・・
その傘は小嶋にあげたものだから返さなくてもいいって
大切に使って欲しいとも言ってたぞ」

「なんで?この傘はその人の為の傘でしょ?
本人が持ってなきゃ意味ないじゃん」

「その大切な傘をだな、小嶋に譲ると言ってるんだから
大切に持っててやってくれないか?」

「っ・・・わかった!」

「そうか、分かってくれたか(ホッ)」

「この傘は貰うとしてお礼が言いたいから会わせて(бвб) 」

「だからー・・・もう、りんちゃん助けてよ(汗)」

「小嶋さん、この傘の持ち主は
たぶんあなたに逢いたくないんだと思うの
て、言うかあまり外の人とは逢いたがらないから」

「外の人?もしかしてその人入院中なの?」

「うわぁー小嶋が当てちゃったよ(汗)」

「やっぱり・・・」

「佐江ちゃん(怒)」

「しまった・・・ごめんなさえ(汗)」

だから見つけれなかったんだ
入院してるんだったら待合室にはいるはずないもんね

「連れて行ってくれないなら陽菜一人で行くから」

「名前も病室もわからないだろ?」

「片っ端から見て回るもん」

「佐江ちゃん・・・」

「わかった、明日先生達、お見舞いに行くから
小嶋も来るか?」

「行く!」

「10時に病棟のロビーで待ってろ」

「佐江ちゃんありがとう♪」

「だから、先生を付けろって!」

「佐江ちゃん!先生また明日ね
みーちゃん行こう!」

その傘を開き本当の持ち主に会える喜びを胸に学校を後にした。