ファミリー   16

「こんにちはー」

「おー来たな!えーと」  

「才加と陽菜です」

「才加君、陽菜ちゃんよろしくね 」  

「・・・・・・」

「才加君は目鼻立ちがはっきりして男前だし、陽菜ちゃんはお姫様
みたいな感じでかわいいね 撮影たのしみだよ」

「「あーい 」」

褒められてるのが分かったのか機嫌がよくなる二人・・・誰に似たのか

「じゃー向こうで着替えさせてくれるかな」

「わーウエディングですか?こんな小さいのあるんですね」

「二人とも背が高くて2歳に見えないね」

「そうなんです、私に似てくれて・・・」ゆっぴーの前では絶対に言えない・・・

陽菜は白くひらひらしたドレスが嬉しいのか満面の笑顔

そんな陽菜を見て才加も嬉しそう

凄く自然で良いショットが撮れた

5回も着替えたのに可愛い服に終始ご機嫌な陽菜

私も携帯にたくさん撮った、ゆっぴーこれを見たらどうなるかな?

発狂してのた打ち回るかもね

「お疲れ様 次は麻里ちゃんとの3ショット撮らせてよ」

「えー私なんかもうダメですよ 」

「全然いけるよ!体形も崩れてないし主婦モデルとして戻って来てよ 」

「たまにならいいですよあーエステ行きたい!」

「ハハハ、俺の知り合いにエステやってる奴いるから紹介してやるよ」

「高いのはダメですよ」

「友達割引してくれって言っとくよ 」

「お願いしまーす 」

子供たちと一緒に撮影が出来るなんて・・・・

昔の私なら考えられなかったよね〜・・・

日中暇だし、お小遣いにもなるし、またやろうかな

土曜日、ゆっぴーに子供たち任せて、自分磨きしよーと

あなたに出会えて   始まりは突然に   19

「ゆーちゃーん!」 

「ゆーちゃーん出ておいでー」

出てくるわけないか・・・

携帯もたせないといけないなー

明日にでも買いに行こうかな

まさかまた植込みの所でねてる・・・・なわけないか(笑)

裸足だからそんなに遠くまでは行けないだろうし・・・

「ゆーちゃーん・・・・・?」

公園の横を通ると街灯に照らされた滑り台の上に
膝を抱えて丸くなるコリスがいた・・・

丸見えなんですけど(笑)
 そう言えば暗いのは嫌いって言ってたっけ

近づいて

「優ちゃん帰ろう(бвб)  」

ゆっくり首を横に振る

「夜中に街灯が消えちゃうかもよ」  

「・・・・」  

無反応だし

「今から見てあげるから 」

あっ、ピクンて反応した(笑)

「早く降りてきてよ陽菜大きいからそこまで登れないし 」

スーと滑り降りてきて

「ごじば、バカっでいっでごめんなじゃい
ぎらいっで言ってごめんなじゃい(涙)」

「わかってるから泣かないで(汗)ほら靴持ってきたから、はい」

「あじがじょう、ごじぱぁー(泣)」 


涙と鼻水で顔汚いのに服で拭こうとするから

「ちょっ!まって、あそこの水道で顔洗ってきて」 

「うん・・・」



手をつないで帰りながら

「今日は半分だけでいいかな・・
楽しみは2回に分けたほうがいいから」

「・・・別にいいけど・・・」

「明日劇場に行く前に携帯買に行こうね 」

「こじぱ、新しいのに替えるの?」

「私のじゃないし 」  

「誰の? 」  

「優ちゃんの(бвб)  」

「ごじばー(泣) 」  

「いちいち泣かないの(笑) 」

空いている方の手で頭を撫でてあげた

あなたに出会えて   始まりは突然に   18

「お疲れ様でしたー」

「おつかれ〜」

「みんなちょっと待ってくれ!」   

「支配人、どうしたんですか?」

「正式なメジャーデビューが決まったぞ! 」

「「やったー!!♪」」 

あっちこっちから悲鳴や歓喜の声が聞こえてきた

「楽曲は(会いたかった)だ!」

「やっぱり!」 

みんな口々に言う・・

いい歌だもんなーとうとうメジャーデビューできるんだー

この時嬉しすぎてコロッと忘れていた

「明日休みだからみんなでバーベキュウーしようよ!」

「「「さんせー! 」」」

浮かない顔のコリス

「優ちゃんも行くでしょう?」  

「・・・・・」  

「行かないの?」

「行くけど・・・」  

「ゆっぴーどうした?」 

「何でもないです・・」

「じゃー11時に〇〇に集合していくッす 」 

「「ハーイ」」


バーベキュウーは凄い盛り上がって、みんなで良かったねって語り合って
お開きになったのは18時でそこから片づけをして家に着いたのは20時すぎだった


「楽しかったけど、疲れちゃったね優ちゃん 」 

 「・・・・・」

「楽しくなかったの? 」  

「・・・・・」

「黙ってちゃわかんないでしょ(怒) 」

「約束・・・」 

「えっ?」  

「約束したのに・・・」

約束?・・・・・何かあっあっけ・・・・あっ!忘れてた(汗)

「だってしょうがないじゃん、
みんなで盛り上がっちゃって途中で帰るなんて出来ないでしょ」

「でも、約束したのに(怒) 」

「わがまま言わないの(怒) 」

「こじぱのバカ! こじぱなんて嫌いだ(怒) 」

そう言って裸足で飛び出していった

「ちょっと待ってよ!」

あっ、携帯と、お財布と、靴も持って行かないと、
袋に入れて、鍵締めてOK

陽菜って冷静

・・・そのせいで優ちゃんを見失ったんでけどね(бвб) 
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