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記憶の中に   21

「陽菜ねパパとママの事あんまり覚えてないの
7歳の時に交通事故で死んじゃったんだって(бвб) 」

「二人だけ乗ってたの?」

「うん、何かのパーティの帰りで陽菜はおじいちゃんの家で
待ってて、迎えに来る途中だったんだって・・・・」

「そうだったんだ・・・」

「それからずーとおじいちゃんとおばあちゃんに育ててもらって
何故かこんな大きな会社に入れて
やっと恩返しが出来ると思ってたのに続けて亡くなっちゃって・・・
きっと陽菜が苦労かけたからこんな早く・・・」

大きな目に涙を浮かべながら必死で話してくれる陽菜

「陽菜のせいじゃないよ、お爺さんたちだって陽菜と暮らせて
幸せだったと思うよ
凄く愛されてたから今の陽菜、素敵な陽菜がいるんだと思うよ(-∀-`) 」

「優ちゃん、ありがとう・・・優ちゃんのご両親は?」

「私?私の両親はぁ・・・元気に遊びほうけてるかな(汗)」

「ふーん・・・一緒に住んでないの?」

「今は一人暮らしかな」

「陽菜と一緒だね(бвб) 」

「そうだね(-∀-`) 」

「一人とか寂しくない?あっ!恋人いるよね(汗)」

「今は・・・いないかなアハッ(´-∀-)」

「そっかー・・・でも、優ちゃん可愛いからすぐ出来るよ(бвб) 
それか昔の人が忘れられないとか(笑)」

「・・・・・」

「あっ(汗)ごめん、図星だった?」

「大丈夫、その人結婚してもうすぐ子供も生まれるし
今では心友だから未練はないよ」

「そっかー(бвб) 」

「陽菜は好きな人・・・いないわけないか(汗)」

「陽菜はね初恋の人が今も好き
でも小さいときだったからどこの誰だったか
覚えてないの」

「へぇー覚えてないのに忘れられないの?」

「うん、おかしいよね、名前もわかんないし
顔もあんまり覚えてなくて・・・もう大人になっちゃって
顔も声も変わっちゃってるんだろうけど
なんかね心が覚えてるって言うか・・・
家族でよく遊びに行ってた家の子で
すぐ陽菜に引っ付いて来てキスしようとしてきたことは
覚えてるの(笑)」

「その子変態じゃん(笑)」

「そうなの(笑)でも全然いやじゃなくて
大きくなったら結婚っしようねって約束したんだ
でもパパとママが死んじゃって、行く事も無くなって
それっきり会ってないから陽菜の事なんて忘れてるよね・・・」

「他に覚えてる事ないの?探してあげようか?」

私何言ってるんだろ・・・自分の首絞めてるじゃん(汗)

「でも、もう結婚してたらいやだし・・・」

「そうだったとしても吹っ切れて新しい恋に行けるかもよ」

「そうだね!えーと・・・うーちゃん?ふうーちゃん?うーん・・・
そんな感じで呼んでて目はクリクリでキラキラしてた
でね、いつもにこにこ笑っててぇ・・・
笑うとね笑窪が出来てた!陽菜いっつもツンツンして遊んでたもん(笑)」

「・・・・・・・」

「本気で笑わない優ちゃんとは正反対だね(бвб) 」

「私だって笑ってるよ?」

「笑ってるふりしてるだけじゃん・・・
もしかして気づいてないの?」

確かに社長になってから心の底から笑った事ないかもしれない・・・

自分を偽って笑顔を作ってたけど、誰も何も言わなかったよ
麻里ちゃんにだって言われた事ないのに・・・・

陽菜にはばれてたって事?会って間もない陽菜に?

「陽菜沢山話したんだから今度は優ちゃんが話してね(бвб) 」

そう言われると聞いた手前話さないわけにはいかず・・・
バレないように話すことにした
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