陽菜は着替えないからじゃまにならないように
外のドアの近くに立ってみんなを待つ

カチャッ

「あ、陽菜ちゃんお疲れ(-∀-`) 」

「お疲れ様でした」

嬉しけど嬉しい顔をしちゃダメ
まだドアが開いていて中からみえるから

「おぅ、おつかれー
帰りも自転車で送って貰うのか?」

「はい」

同じ方向の秋元先輩

「私も夏休みの間だけ自転車で通おうかな」

「そうしなよ、絶対自転車の方が早いよね、陽菜ちゃん」

「は、はい」

「だったら私が乗せてあげようか?
和美は遠回りになるでしょ」

「先輩に迷惑をかけれないので
和美に乗せてきてもらいます」

「やーいフラれてやんの(笑)」

「そ、そう言う事じゃないだろ(汗)」


先に着替えていた三年生が全員出てこられてすぐ
1・2年生も出て来た

「じゃー帰ろうか」

「そうだ、あっちゃん達がまた宿題一緒にしたいって言ってたから
予選終わりの休みに行くね」

「えっ・・・あっ・・・・えーと・・・」

チラッと二年生の方を見ると凄い顔して睨んでる

どうしよう・・・なんて断ればいいんだろ(汗)

「近いんだからさ才加もおいでよ」

「おいでって、優子の家じゃないだろ(笑)」

「そうだけど、後2・3人なら出来るよね?」

「はい」


つい返事しちゃったじゃん(汗)

「佐江はどう?」

「佐江はりんちゃんとするに決まってるでしょ」

「そっかー、じゃー二年生で誰か行きたい人いる?」

「だ・か・ら、優子の家じゃないのに迷惑だろ」

「今いいって言ったもんねー」

「はい」


首を傾げて言われたら返事するしかないじゃん

誰も手をあげない2年生

「じゃー1年生で来る人」


全員手をあげてる・・・・(汗)


「うわっそんなたくさん入れるかな(汗)」

「ダイニングテーブルに6人座って
ローテーブルに4人座れば大丈夫です」

「そっか、じゃー決まり(-∀-`)
優子先輩が教えてあげるからね」

「はい、よろしくお願いします」

1年生全員で頭を下げる


2年生はというと・・・
悔しそうにしてるのは気のせいかな


だって優子先輩を好きな人は陽菜にきつく当たってるんだから
陽菜の家に来れるわけないよね

それがわかっていて言いだしてくれたのかな?

それにこうやって大っぴらに言う事によって
贔屓?されてる事にならないし・・・


陽菜のためだったら嬉しい(бвб) 
そんなことないと思うけど・・・・・




次の日から気のせいかもしれないけど
優子先輩が2年生に声をかける回数が増えたような気がする

もちろん一年生や陽菜にもだけど・・・

気を使わせちゃってるのかな
大会前なのにこんな事じゃダメだよね


休憩中一年生と手分けして飲み物を配っている時
少し離れた所に1人で休憩していたから
今しかないと思い


「お疲れ様です」

「あ、ありがとうだいぶ普通に歩けるようになったね(-∀-`)」

「はい、もう大丈夫です!だから・・・・
優子先輩は自分のことだけをしてください」

「ん?どういう事」

「後輩に気を使ってらっしゃるようにみえるので
私達のことは気にせず練習に集中してください!」

「・・・・・・・・」

「生意気言ってすみませんでも・・・・
最後の予選会だし絶対に本戦へ行っていただきたいので」

「はぁ・・・・陽菜ちゃんに見破られるようじゃダメだな」


だって入学してからずっと見てきたから
表情や変化がすぐわかるんだもん

「うん、そうだよね集中しなきゃさや姉に勝てないよね」

「はい(бвб)あ・・・・山本先輩にも頑張ってもらいたいですけど(汗)」

「アハッ、確かに後輩として一人の先輩を応援しにくいよね(笑)」

「・・・・・・」

何も言えずにいると


「よし、予選だけど
にゃんにゃんの為にベストタイムを出すことを誓います」

「え!?」

「だから私を応援してね(-∀-`)」

「はい!」

陽菜のためだけ?
どうしよう、嬉しい(бвб)


「優子、そろそろ始めるぞ」

「はーい、あ、これありがとう(-∀-`)」

そう言って飲んだコップを陽菜に手渡す優子先輩


それからは自分の事だけを黙々とやりだした先輩


また2年生に何か言われるかもしれない

でもいい、優子先輩が輝いてるのを見れるんだから