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守ってあげる♂  30

陽菜

足の長い俺にはエコノミーは狭すぎる・・・

優子はと言うと、同じ座席とは思えないくらい広い空間・・・

こういう時って小さいっていいよなー・・・
それに、抱き上げやすいし・・・
まあ、上に乗ったら潰れそうだけど・・て何考えてんだ俺(汗)

ドリンクが配られ終わると優子がお菓子を持ってきて

「いらない(бвб)」

「遠慮せずに食べなよ(-∀-`) 」

を繰り返しやっとの思いで追い払い
さあ、寝ようと思ったら

『当機は間もなく新千歳空港に到着いたします』

なに?早くないか(汗)

麻里子に聞いたら1時間半で着くらしい・・・
仕方ないバスで寝るか・・・

と思ってたのになぜか隣には優子が座っていて

「なんでお前がいるんだよ」

「篠田君がね、代わってくれたの(-∀-`) 」

ちっ・・麻里子のやつ余計な事をしやがって

優子はと言うと、バスガイドの説明に「へぇー」とか「すごーい!」とか
真面目に全部聞いていたりクイズやゲームにも真剣になって
ギャーギャー騒いだり肩をバンバン叩いて来たり
凄いね陽菜!陽菜!陽菜!・・・・
寝れるわけがないし(怒)

阿寒湖では

「陽菜マリモ買って帰って育て・・「いらない!」

「あ、このマスコットお揃いで買ってカバンに着けようよ(-∀-`) 」

「なんだこれ?」

「えー知らないのーまりもっこりじゃん(笑)」

「・・・・いらねえ」

摩周湖では凄い霧がかかっていて

「湖面を見れなかったカップルは長続きするんだって(-∀-`) 」

「・・・・フーフー・・・」

「何してるの?」

「霧を吹き飛ばしてる(бвб)」

「だ、ダメじゃんせっかく見えないのに、早くバスに戻ろう(汗)」

「危なかったー(-∀-`) 」

なーんて真剣に言ってる優子が可愛い・・・
吹いたぐらいで霧がはれるわけないだろうに・・・(笑)

最後は網走刑務所の前を通ってホテルへ

(6時から夕食だから大広間に集合、遅れないように)

大広間ってどこだよ(怒)

部屋番は決まってるからバスの中でキーを渡された

荷物を持ち各階へ上がって行く

男は2・3階、女は4・5階

「食事に行く時誘いに行くね(-∀-`) 」

「ああ(бвб)」

「あ、ニャロ、篠田は敦子の荷物を持って行ってあげるから
先に部屋に行っといて」

その言葉を聞いて俺の方をチラチラ見る優子・・・

「じゃーな」

「お、重いかなぁー(-∀-`) ?」

何で疑問形なんだか(笑)

「キャスターついてるんだから引っ張れば重くないだろ」

「ううぅ・・・そうだけど・・・」

「・・・ほら行くぞ(бвб)」

優子のキャリーケースを取り自分の荷物を上に乗せ引っ張る

「陽菜(-∀-`) 」

「早く来いよ」

「うん♪」

飛んできて腕をからめてくる優子にドキドキしたけど
何でもないふりをしてエレベーターのボタンを押した



あなたに出会えて<新しい未来へ> 42

陽菜

「ただいまー」

玄関が開き小さな声が聞こえてくる
みんな寝てる時間だもんね

「おかえり(бвб)」

「あれ?帰ってくるの明日の昼ごろって言ってなかった?」

「優ちゃんと麻里ちゃんが二人でお泊りって聞いて
居てもたってもいられなくて超巻いて、超頑張って
最終便で帰って来た(бвб)  で!何もされなかったでしょうね」

「・・・・・」

一瞬俯く優ちゃん・・・・・

「ちょっとどこ行くの(汗) 」

横を通り抜け玄関から出て行こうとしたら腕をつかまれた

「麻里ちゃんを殴ってシメテくる(怒) 」

「うそうそごめん何もされてないよ
お風呂別々に入ったし布団も敷いてくれて
別々に寝たから 」

「当たり前だし(怒)」

「てか、財布も携帯も持たずに行くつもりだったの?」

「あっ・・・考えてなかった(бвб)」

「さすが陽菜何も考えずに動けるって
ある意味見習いたいよ(-∀-`) 」

「いいお手本♪ 」

「ところでさ・・・ただいまのキスまだなんだけど」

「知ってるし(бвб)」

「おかえり陽菜(-∀-`) 」

「ただいま優ちゃん・・・ん?まっいっかチュッ」

「アハッ(-∀-`)三日ぶり〜」

「・・・・・・ご飯食べた?」

「うん、お弁当でたから」

「じゃー行こう!」

「ふえっ?」

優子の手を取り自分たちの部屋へ

「優陽は?」

「ママたちの部屋」

「ちょっ陽菜、自分で着替えれるから 」

「脱がせてるの!」

「へぇっ?」

「さっきから変な声ばっかり 」

「いやいや、お風呂入ってないし(汗)」

「朝はいればいいじゃん」

「汗かいてるから汚いよ(汗) 」

「優ちゃんの匂いしかしないからいい(бвб)」

「ちょっ・・・んっ・・・まっ・・・て」

「あんまり声出したら聞こえるから気を付けてね(бвб)」

「だったら・・あっ・・・ん」


優ちゃんが麻里ちゃん家に泊まるって聞いて
三人でいいなーて思ってたら
あっちゃんから

”にゃんにゃん両手に花でいいなー”

というメールが来たから

”えっ?あっちゃんの方でしょ?”

て返したらすぐ電話がかかってきて
二人ともいないことが判明

電話を切り優ちゃんにかけると

(えっ言ってなかったっけ?)

なーんてとぼけられた・・・

優ちゃんの事は信じてるけどあの麻里ちゃんだからね・・・

寝てる優ちゃんが襲われてる夢を見ちゃって・・・

嫌にリアルで自分の叫び声で初めて起きちゃったし

だから一日でも早く帰って優ちゃんは陽菜の!と言う
印を付けたくて、触れたくて、キスしたくて、抱きたくて・・・

で、今に至る(笑)

まだ息の整わない優ちゃんを抱きしめると

「はあはあ・・・にゃんにゃん・・・激しすぎ 」

「・・・こんな陽菜は嫌い? 」

ゆっくり体を離して見つめながら問いかけると

「どんなにゃんにゃんも好きだよ(-∀-`) 」

なんて言うからまた襲いたくなったけど

外が明るくなってきてたからやめておいてあげた

陽菜っていい奥さん?だよね(笑)

あなたに出会えて<新しい未来へ> 41

優子

優陽をお義母さんにお願いして仕事に出かけての夜7時

「いらっしゃい(*`ω´) 」

「おっ!カレーだね(-∀-`) 」

「カレーはカレーでもヘルシーカレー鍋にした(*`ω´) 」

「まじで!うれしー(-∀-`) はい、これお土産」

「あら、さらりとした・・・(笑)」

「そう、定番のね(笑)」

ロックと水割りで乾杯

「頂きまーす・・・うっま!」

「当たり前(*`ω´) 」

「あっちゃんのおかげで腕を上げたね 」

「少しでも美味しく食べてもらいたいし
疲れを癒してあげたいからね(*`ω´) 」

「愛だね(-∀-`) 」

「愛でしょ(*`ω´) 」

鍋をつつきながらコンサートの話を進めて行く

「まず、ファンクラブのある子はそこで一斉に告知して
チケット予約を取る
席も前から優先でね(*`ω´) 」

「それから一般予約かー・・・どれくらい集まるかな」

「どうだろう・・・ゆっぴーはFC無かったっけ?」

「うん、海外にいたし・・・
でも昔から応援してくれてる人が結構残ってて
その人達にも教えてあげたいけど一般になっちゃうのか・・・」

「そっかーじゃーFC無い子はツイで呟いてみる?
ファンなら必ず見てると思うし」

「そうしてくれるとありがたい(-∀-`) 」

「あとボランティアでチケもぎとかしてくれる人を募ってさ
殆ど自分たちでやったとしても5千人は入ってくれないと
赤字になっちゃうかな 」

「チケ代どれくらいで考えてるの?」

「勿論4800円(*`ω´) 」

「うわっベタ 」

「篠田だからね(*`ω´) 」

「セットリストとかどうする?
みんなで決めてたら絶対決んないでしょ」

「そこはもうみんなの了解を得てるんだ
四人で決めていいよってね 」

「凄い!さすが麻里ちゃん」

「褒めてくれてうれしいけど音頭とってまとめてくれたのは
才加なんだ、発起人は四人なんだから、任せようって
みんなに連絡してくれたみたい」

「そっか・・・さすが才加 」

「何とか休み合わせてさじっくり練ろうよ(*`ω´) 」

「そうだね、一か月後までに調整してみよう」

「その間にお客さん集めなきゃだけどね(笑)」

「麻里ちゃん、出演者全員のLINEグループ作ってよ」

「相変わらず機械音痴ですか優子さん(笑)」

「だっていつも陽菜がやってくれるし
居なくても優陽が教えてくれるから・・・・」

「それでこそゆっぴーだね(*`ω´) 」

「そうでしょ(-∀-`) 」


それからは体外受精の話で、辛かったこととか
何をしてもらったら嬉しかったとか話していると
熱心にメモを取って真剣に聞いてる麻里ちゃんが
新鮮で頼もしくも見えた

「真面目な麻里ちゃん久しぶりに見たかも(笑)」

「敦子のやくに少しでもたちたいからね
篠田は何にも出来ないから・・・・」

「そんな事ないよ愛する人がそばに居てくれるだけで
どんな辛い事でも頑張れるから、経験者が言うんだから間違いない
それに産まれた時の何とも言えない気持ちは
産んだ人にしか味わえないから得した気分になるしね(-∀-`) 」

「そっかー篠田とニャロはわかんないもんね」

「でも、違った喜びはあるみたい
にゃんにゃんすっごく泣いて喜んでくれたもん(-∀-`) 」

「二人を見てると昔よりももっともっと信頼し合ってて
愛し合ってるのがわかるから
だから敦子も決心してくれたんだと思うんだ」

「そうかな?自分達じゃわかんないけど
褒められたらうれしい(-∀-`) 」

「その顔は変わんなくて嬉しいよ(*`ω´) 」

「麻里ちゃんは老けたけどね 」

「こらー!人が褒めてるのに貶すな(怒)」

「アハッ楽しーでも四人がいいかな・・・」

「だーね、寂しいから一緒にお風呂入る?」

「・・・・浮気はしない 」

「まあそう言わずにお試しでどう?(*`ω´) 」

「・・・・・帰る・・・・」

「チョッ嘘だって(汗) 冗談でしょ(汗)」

「麻里ちゃんが言うと冗談に聞こえないんだからやめてよね 」

「相変わらず真面目ちゃんだね(*`ω´) 」

「あっちゃんに言ってやる(怒) 」

「申し訳ありません篠田がすべて悪いんです(汗) 」

「・・・・プッ 」

「フハハハハ(*`ω´) 」

その日は別々にお風呂に入り布団もベッドの横に敷いてくれて
別々に寝たんだよ(-∀-`)


麻里ちゃんとの初対面はまだ覚えてる
にゃんにゃんの次に初めて会ったAKBのメンバーで
にゃんにゃんの事が好きなのがすぐにわかった

だから中々よって行けなくて・・・・

でもねいつの間にか波長が合うのか仲良くなってたんだよね
一番冗談が言い合える相手になってた
今だってその関係は変わらない
もう、にゃんにゃんを取り合う事もないしね


はぁー・・・
コンサートどれくらいお客さん入ってくれるかなー

あっちゃんと麻里ちゃんを送り出す場にもしたいし・・・
アリーナ作らないにしても外野席は全部埋めたいな〜

ドームは広すぎたかな(汗)




可愛い恋人 U   66

陽菜

移動中は車でニュースを見て、
控室では携帯ニュースを一分ごとにチェック

拉致されてから一時間

優子・・・

もうすぐ撮影が始まるけど表情作れるかな・・・
自信ないかも

「バン!!」 
その時いきなりドアが開いた

「きゃっ! ・・・ちょっと才加ノックぐらいしてよ 」

「こっこじぱ、優子さんが優子さんが・・・ハアハア」

「なに、優子がどうしたの・・まさか 」

「今テレビで速報が入って、ふう・・・」

「早く教えてよ(怒)」

「無事帰ってきたって 」

一気に力が抜けてその場にへたり込んでしまった

「こじぱ大丈夫か 」

「大丈夫じゃないし でも・・・よかった」

張りつめていた緊張の糸が切れて涙が溢れて止まらない

「わぁー泣くなよメイクがぁー 」

「そんな事言ったって勝手に出てくるんだもん仕方ないじゃん」

陽菜こんなに優子の事が好きだったんだ・・・

失うかもって思って初めて気づいた本当の気持ち
もう、優子のいない人生なんて考えられないくらい好き
ううん・・・愛してしまってたんだね

早くこの手で抱きしめてあげたい
怖かったでしょって背中を撫でながら慰めてあげたい

優子、早く帰ってきて

可愛い恋人 U   65

優子

ほんの一時間ほどだから・・・

安易に考えていた私

こんな大ごとになっていたなんて


「それじゃー頑張ってね!」

デモ隊の人達と別れマネージャーに連絡を取ろうと
携帯を見ると圏外で、アンテナの立つところまで少し歩く

アンテナが立った瞬間携帯が震えて慌ててとると

「もしもし優子?優子なの?」

「私だけどどうしたの?」

「無事なの?今どこ」

慌てたマネージャーにいろいろ質問される

「うーん、ここ何処だろう・・・」

立てかかっている看板を読み上げると

「電話を切らずにそこを動かないですぐ行くから」

「大丈夫だよ、ヒデさんのお店に直接行くから・・・おーい」

受話器の向こうからはワイワイ騒がしい声が聞こえ
色んな音が聞こえてきて煩い

「もしもし、聞こえてる?」

少し大きめの声で叫んでいると遠くからサイレンの音が聞こえてきて
ドンドン近づいて来てパトカーとバイクに取かこまれた

えっ?なに?私何かした

二台の車からマネージャーとスタッフが降りてきて

「優子!優子さん!大丈夫?なにもされなかった?
怪我してない?」

「へぇ?大丈夫も何も・・・ほら見て何ともないでしょ
て言うか、これなんかの撮影?」

「何言ってる目の前でさらわれて行方不明になったら
誰だって心配するでしょ、今までどこで何してたの 」

「えーと・・・デモ隊の人と・・・」

連れていかれてからさっきまでの事を簡単に説明すると
その場にへなへなと座り込んでしまった

他のスタッフが警察に通訳を交えて説明してくれていて
後で必ず出向く約束をさせられ警察は帰って行った

警察に代わり今度は沢山のカメラに囲まれいろんな言葉が
飛び交う中、日本のメディアの声が聞こえた

(今、無事に大島優子さんが戻ってきました
詳細は分かり次第お届けします)

これって・・・大変な事になってるって事だよね(汗)
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