優子

私を誰がものにするかをずっと話し合ってるみたいだけど
話が堂々巡りで全然進まない

毎日交代で一人が見張りになり
二人は出て行く

「ねえ、みんなどこに行ってるの?」

「どこでもええやろ」

「もしかして人間の所?」

「そうや、天使は人間の姿になれるから
怪しまれんと遊べるからな」

「だからバイト先にいても変じゃなかったんだ」

「人間やと思ったやろ?」

「うん、でもちょっと危ない人かと思った(汗)」

「なんやそれ」

まっしろだったけど人間の着る洋服を着てたから
違和感はなかった

陽菜達は洋服を着るのを嫌がって
絶対着ないからすぐ怪しいってわかるもん・・・

「ねえ、お風呂に入りたい」

「ここにはないから無理やな」

「でも、もう3日も入ってないんだよ
体がかゆくて我慢できない」

「水浴びでええんやったら
水汲んで来るけど」

「無理だよ9月だけど夜はここ寒いもん」

「わがままやなー我慢せえや」

「だってまだ人間だもん・・・」

「・・・・二人が帰ってきたら相談するから
今日は我慢しとき」

「わかった・・・・」

布団と食事だけしかないこの部屋
テレビもないし、携帯の充電もすぐ切れちゃったし・・・

1日中あくまと天使について勉強させられてるって感じかな(汗)

4カ月もこんなのころに居たらおかしくなっちゃうよ(汗)


朝目が覚めると3人揃っていて何やら揉めてる?

(気くるいそうやゆうてんねんからしゃーないやろ)

(だからって人間の家におしかけるなんてむちゃだよ)

(記憶をちょちょっと操作して一緒に住んでるって事にすればええやん)

(記憶は消してもいいけど操作はしちゃいけないんだぞ(怒))

(黙ってたらわからへんて)

(大天使様はなんでもお見通しなんだぞ!)

(そんなわけないやろ天使の数どれだけおるとおもってんねん
全部見てれるわけないやん)

(でも、ママが言ってたぞ!)

(そんなん悪い事させへん為の嘘やないか)

(ええぇ!!そうなの?佐江騙されてたの(汗))

(しかしここから連れて出て行く時
結界を解かないといけないから
近くに居たらやばいぞ)

(おるわけないやろ、目を付けてる家は
ここから全力で飛んで1分の所にあるから
大丈夫や)

(うむ、それなら気づいて飛んできても
すぐ見失うだろう)

(よし!すぐ行こう)

話がまとまったみたいで才加って言う天使が
私の方に近づいてきて抱き上げると

「しっかりつかまってないと落ちたら死ぬよ」

「うっ・・・わかった(汗)」

そう返事をすると一斉に飛び上がり
天井を突き抜けた