外に出ると道具の用意は終わってて


「ごめん先輩に呼ばれてて(汗)」


「いいよ、そんなに多くなかったし」


同期はみんないい奴ばかりで大好き

弱小高校出身の私にも分け隔てなく接してくれるから

全国各地から集まった7人
みんなバラバラだけど仲がいい


女子の集団になると必ずって言うくらいグループが出来る

その中でも二人ずつペアになって行動する

高校の時の同級生も7人でいつも余るのは私だった

一人は嫌いじゃないからいいんだけど・・・

三年生のキャプテンになッた時の練習で


「だるーい」

「回数減らそうよ」

「だめ、走るよ」

「優子まじめすぎーみんなも減らして欲しいよね」

なーんて後輩にも賛同を求めるから

どんどん一人だけ孤立して行った

だから高校の同期はあまり好きじゃない

みんな大きかったからもう少しまじめにやればもう
少し強くなれたかもしれなかったのに・・・



大学で初めて同期が顔を合わせたのは入試の昼休みだった

よっぽどひどい点数、例えば0点?とか
名前の書き忘れが無い限り
持ち点のあるスポーツ推薦はほとんど合格するらしい

クラブの先輩が各部屋の前で待っててくれて
食堂に連れてきてくれみんな同じテーブルでご飯を食べた


「大阪から来た増田有華、有華って呼んでええで」

「京都から来ました横山由依どす
由依とかゆいはんて呼ばれとります」

「福岡から来ました梅田彩佳、梅ちゃんて呼ばれてたと」

「埼玉県から来ました小林香菜です香菜って呼んでください」

「栃木県から来ました大島優子です優子って呼んでください」

「千葉県から来た秋元才加、才加でいいよ」

「うひょー東京は佐江だけじゃん
あ、宮澤佐江!さえか佐江ちゃんて呼んでね(笑)」


一番明るくて場を盛り上げてくれるのが佐江で

その人懐っこさは先輩からも後輩からも好かれ人気者

二年生なのにレギュラーで凄い人なのに

こんな地味な私にいつも声をかけてくれて
遊びにも誘ってくれる奇特な奴

そこに才加も加わりいつの間にか三人は心友になっていて

そんな三人を後輩は心友トリオと呼んでいるらしい