スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

H スレチガイ 10

初めて会ったのは練習がオフになり
大学の恩師に会いに行った時だった

実業団に入り初試合で一安打完封をした日

「今日はたまたまだったんだから調子に乗らないでよね」

と先輩に言われ

「はぁ?調子になんて乗ってないし」

つい言い返してしまったのが運のつき

次の日から生意気だ!とか監督にひいきされてるとか
会社内でも男にこび売ってるとか言われ
むしゃくしゃしての里帰り

合宿中の監督をいつものスナックに呼び出したら
学生を5人連れて来た

卒業して一年目だったから4人の顔は知ってたけど
一人だけ見たことない顔が混じっていた

第一印象は一番端に座り何をしたらいいのかわからないって感じで
オドオドしてほとんど下を向いてた地味な子

なのに歌を歌いだすと別人?て言うくらい自信を持って歌ってる
背中しか見えないけどちっちゃい体が大きく見えたもん

で、歌い終わって振り向いた時の達成感とキラキラした目
一瞬でまた伏せちゃったけどあの顔は忘れられない

この陽菜がドキッてしちゃったんだから

帰り際先生にもう一度名前を聞いて頭にインプットした

それからは何を言われようが無視されようが黙々と練習して
投げ続けてたらいつの間にか全日本から御呼びがかかり
それをきっかけに虐めや陰口はなくなった・・・

だけならよかったのに、反対に媚びを売る先輩や同僚も出てきて
人間て嫌な生き物だなーて改めて思った

手のひら簡単に返しすぎだし(怒)



二年目の夏母校が二泊三日で練習試合にやって来た

出身選手は陽菜しかいないからお世話係をさせられた・・・
邪魔くさい(бвб) 

バスを出迎え合宿所に案内して色々説明してる時
見回してたら一瞬目があったけど
何事も無かったかのようにそらす

洗濯の説明の時優子がいたのにびっくり
たしか今2年生だよね?

洗濯は一年生の仕事のはず
疑問に思い聞いてみると先生の洗濯係なんだと恥ずかしそうに言った

なーんだ、しっかり目をかけてもらってんじゃん

あの監督は見る目があるから才能の無い選手を
自分のそばに置いといたりはしない

何気に話してる中にためになる話が沢山隠れてて
それはプレーにも結び付いていくはずなんだけ・・・

バカな子はそれに気づけず4年間を終えて行く子も
少なくはない

陽菜は勉強は出来ないけどそう言う事には気づくんだよね(бвб) 
だからここまで大きくなれたんだと思うから
先生の事は一応尊敬してる

合宿所を出ようとしたらトイレから出て来る力士・・・
もとい野呂ちゃんに会った

「今日からよろしくお願いします」

「こっちこそよろしく、あっ、なんかわかんない事とかあったら
私に言ってきて使いは大島で」

「大島って・・・優子ですか?」

「そう、大島優子!先生の洗濯係でしょ、ついでだから」

「ついでって・・あんまり関係ないような(汗)」

「とにかく大島でよろしく(бвб) 」

そう言ってその場を後にした

前の記事へ 次の記事へ
カレンダー
<< 2015年10月 >>
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
アーカイブ
カテゴリー