俺とお前と時々親友♂ U−51

陽菜

「ふぁぁ〜」

「なんだ、陽菜寝不足か?」

「昨日ちょっと寝るのが遅くなってさ」

「ちょっと!(汗) 」

「なんもしてねえよ、話してただけだし(怒) 」

「昨日夕方寝すぎてなかなか眠れなかったから進路について
相談にのってもらってたの 」

「なんと 陽菜にか?こいつに相談しても何の解決にもならないんじゃ(汗) 」

「ひでーな・・それが親の言う事か(怒) 」

「そんな事ないです、陽菜のおかげで進路きめられたから 」

「それで高校卒業したらどうするの優子?」

「お母さん、私大学行って勉強しながらオリンピック目指す 」

「オリンピックは来年の夏だから一年で終わりだよ
そのあとは大学で陸上するの?」

「野呂姉は・・・オリンピックまでの契約だったね・・・」

「契約ではそうだけど、私は・・・」

「陸上するかどうか・・・・オリンピックの後の事はまだ考えてないんだ
勉強はしっかりして将来陽菜の手伝いが出来たらって思ってるんだけど・・・」

「けど何?まだ何かあるの 」

「はるな〜・・・(汗) 」

恥ずかしいのか俺に助けを求めてくる優子

「すぐできるかどうかわかんないけど、俺の子供を産みたいって
言ってくれてるんだ 」

「「「えぇっ!! 」」」

「なんでそんなに驚くんだよ 夫婦なんだから別にいいだろ(怒) 」

「いや、優子ちゃんなら次のオリンピックだった狙えるから(汗) 」

「子供産んでも復活してきてるランナーは沢山いるからその辺は
やる気次第かな、私もサポートするし!」

「トレーナー、いいこと言うねー 」

「ちょっと陽菜君、そのトレーナー呼びやめてくれないかな
せめて野呂さんとか?」

「・・・・じゃーのろちゃん(笑) 」

「いやいや、これでも年上ですよ 」

「嫌ならトレーナーのままだし(怒) 」

「わかりました!それでいいや 」

「おいおい、あんまり俺の彼女いじめないでくれよ(笑) 」

「おお!もう彼氏気取りか、兄さん 」

あれ?二人とも赤くなってねえか・・・・

ちょっとまてよ・・・昨日同じ部屋で寝たんだよな・・・

「あぁー!お前らもしかして〜(怒) 」

「ワーワーワー(汗) 」

ちきしょう 俺には我慢させといて、自分たちはやったのかよ(怒)

くそー自分かってな大人にだけはなりたくないぜまったく(怒)

俺とお前と時々親友♂ U-50

野呂


なんか勢いで同じ部屋になっちゃったんだけど・・・

今日付き合い始めたばかりだよ、いくらなんでも早すぎるでしょ (汗)

優子のお兄さんだから奥手かもしれないけど・・・

私だって恋愛経験ぐらいあるし、乙女じゃないんだから
ここは大人の女性を演じなければ・・・

「今日優子、記録が出てよかったですよね」

「本当ですよ、これも野呂さんおかげかな 」

「いやー、私はアドバイスをするだけで実行するのは優子ですからね」

「あのう・・・お互い敬語はやめよう!」

「あぁ・・、そうだね付き合ったんだし 」

「優子とは年が離れてて、凄くかわいくてね」

「7歳離れてたっけ?」

「ずーと陸上やっててチビでいつも真っ黒で弟だったっけ?
なんて思う事がよくあってさ、それでも可愛くて・・・
なのにラグビーで家を離れてる間に結婚するって聞いて・・・
初めは絶対騙されてる!て思ったけど、二人の真剣な気持ちを聞いて
優子もいつの間にか大人になってたんだなって・・・・
でも、高校生は早すぎるだろーて一人で突っ込んだりなんかしてて(笑) 」

「寂しかったんだ 」

「そりゃーたった一人の大事な妹だからね!
でも、優子が陽菜君と結婚してくれたおかげで野・・・
佳代に出会えたんだから感謝してる」

佳代って・・・なんか新鮮

「私も、優希に逢わせてくれた優子には感謝してる
まさか私が恋に落ちるなんて思ってもいなかったからね 」

「二人で優子には頭が上がらないかもな 」

「そうかもね(笑) 」

そっと肩を抱き寄せられて顔が近づいてくる

何年振りだろうキスするの・・・なんて考えながら目をつむる

唇に暖かい感触が・・・すぐに離れたから目を開けると

目の前には真剣な顔をした優希がいて

「三日前に知り合って今日付き合ったばかりだけど・・・佳代が欲しい 」

優子と同じで素直に言って来る優希を凄くかっこいいと思った

首を縦に振って頷くと嬉しそうに微笑む

あっ片方だけに笑窪が出来るんだ

「絶対大切にするから 」

もう一度頷く

お互いに脱がしあって一つのベットで絡み合う

ラグビーをしてるのに凄く優しく触れてくる手が心地いい

綺麗な筋肉!こんな時までそんな事を思う自分が可笑しい

だんだん気持ちよくなってきて何も考えられなくなる

やばいこんなの初めてかも ・・・



二人で同じベットに寝るには少し狭いけど大きい二人なんだから
仕方がないのかな

人の体温がこんなにいいものだって忘れてた気がする・・・

隣で無防備に眠る顔は流石兄妹、似すぎてて笑っちゃう

ふと頭をよぎったのは陽菜君・・・・

陽菜君にはダメって言っておいて自分はしてるんだから
バレたら怒るんだろうなー(笑)

Y スレチガイ 2

二年生の夏、小嶋さんのいる実業団へ
二泊三日で遠征に行った

もちろん私はレギュラーじゃなくて
ベンチ登録のメンバーにも入れず監督の洗濯係をしていた

バスから降りてみんなを出迎え宿泊施設に案内してくれたのは
小嶋さんで

毎日ソフトをしてるはずなのになんで真っ黒じゃないうえ
女らしくて綺麗なんだろう・・・


色々説明してくれている小嶋さんをじっと見ていたら
一瞬目があったけどすぐに移動した

みんなを見渡してるから目が合うのは当たり前なんだけど
一瞬覚えてくれてるんじゃないかと期待した自分を
しかってやりたい

そうだよね一回、それも三時間ほどしか会ってないのに
覚えてるわけないよね

落ち込んだ自分に何かと理由をつけ
自分を慰める私の悪い癖


「洗濯係はこっちについてきて」


もちろん雑用は一年生の役割だけど
監督の洗濯係である私は行かなくてはいけないわけで・・・
みんなの後について行く


「ここがランドリーになってて乾燥機もあるけど
乾燥出来ないものは部屋に干してね」


そう言いながら振り返った小嶋さんと目があった


「あれ?大島は2年生になったんじゃなかったっけ?」

「あ、はい、そうなんですけど
監督の洗濯係なので」

「ふーん・・・・何ニヤケてんの
大島って洗濯好きなの?
あ、もしかして先生の事好きなの?」

「ち、違いますよ(汗)
あ、嫌いじゃないですけど好きって言うのとはまた違うくて・・・(汗)」

「まあどうでもいいけど・・・
後わかんない事があったらいつでも聞きに来てくれていいから」

『はい』

そう言い残し行ってしまった・・・・


嬉しい!めっちゃ嬉しい(-∀-`)
私の事覚えててくれて名前まで憶えててくれた♪

嬉しすぎてにやけちゃったんだけど誤解されたかな(汗)


でも、あの時精一杯努力しろって言われたのに

二年にもなって先生の洗濯係だなんて・・・・

あきれられただろうなあー・・・はぁ・・・情けない(涙)
穴があったら入りたいよ


「優子さん行きますよ」

「あぁ、うんごめん行こう」

後輩にだって舐められてるかもしれないし・・・

合わせる顔なんて無かったんじゃん(汗)


練習をさぼったりいい加減にしてるわけじゃないのに
なんで上手くなんないんだろう・・・

私やっぱセンスないのかな(__)

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