「あいつは黙ってたらいい女なのに
話したら口は悪いし気は強いし・・・
まあ、だからピッチャーで大成したんだろうけどな」

「はぁ・・・」

「大島も小嶋ぐらいはっきり自分の意見を
言えるようにならなきゃだめだぞ」

「私には・・・」

「お前に足りないのは自信なんだよ
ボールさばきは宮澤にも負けてないし
バットに当てるのはチームの誰にも負けてない
大島が負けてるのは自分自身になんだぞ」

「っ・・・・」

「夏が終われば4年生は引退して4ポジション空いてくる
どこでもいいから狙ってみろ」

「はい・・・・失礼します」

そんな事言われても・・無理だもん・・・

部屋を出て下を向きトボトボ歩いてたら

「バシン!!」

「イタッ(汗)」

「ほら、背中をしっかり伸ばしてシャンとして歩く!」

「小嶋さん・・・」

「自信のある人は下を向かないよ」

「聞いて・・・」

「先生の声デカいから聞こえただけだし」

「・・・でも私なんて」

「でもとかなんて、は要らないから
努力は人を裏切らない
結果が出ないのは努力が足りないだけ
努力してるのに!て言う奴ほど努力してないし
自分なりに頑張ってるって言う奴も
人ほど頑張ってなくて
他の人から見て努力してるって見えなかったら
そいつの自己満足でしかありえない
いい!自分に負けたら成長はそこでおしまい
人間には限界なんてない
だから上には上がいる
わかった!?」

「なんとなく・・・」

「はぁ?大島ってバカ(怒)?」

「すいません(汗)」

「あぁーもう、すいません禁止(怒)」

「すいま・・・あぅ・・・」

「お風呂何時から」

「えーと、夕飯が6時半からなので
今順番に入ってると思います」

「大島は?」

「私は洗濯があるので夕飯の片づけが終わってから
一年生と入ります」

「ふーん・・・じゃーご飯20分で食べて
バット持ってティネットのとこにおいで」

「え?」

「今日当てそうになったお詫びに
バッティング教えてあげる」

「い、いいんですか?」

「陽菜一度しか言わない」

「すっ・・・ありがとうございます行きます」

「時間無いから遅れないように」

「はい!!」

やばいどうしよう、本当にいいのかな(汗)
でももう一度聞いたら怒られそうだし・・・(汗)

そうだキャプテンに言わなきゃ

部屋に戻り小嶋さんに言われた事を話
途中で抜けるって言いに行くと

「良かったな早く食べて5分前には着いとけよ」

「はい!」

それからの私は何処かフワフワしていて
地面から浮いてるような気分だった