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セクレタリ 12

「ここは・・・」

「会場のホテルの部屋です」

「クリスマスなのによく取れたね」

「もう、半ば強引に篠田と小嶋の名前を大いに使わせていただきました」

「さすが大島(笑)」

「何方かをお呼び致しましょうか?」

「いい、今からホテルなんかに呼び出したらそれこそ大変なことになるから」

「でしたら仕方ありません・・・私の血で我慢してください」

「・・・・仕方ないから飲んであげる、来て」

手を伸ばすからそれをつかむとぐいっと引き寄せられバランスを崩し
ベットに倒れるとすぐ覆いかぶさってきて唇を塞がれる

「んっ・・・んん・・・」

初めて触れ合う常務の唇・・・なんて柔らかいんだろう
少し気持ちが高ぶってくると唇が首筋へ移動する

「また少し痛い思いをさせる」

「承知しておりますんっ・・・・」


これはただの食事

頭ではわかっているのに心が震え快感が押し寄せてくる

「んっ・・・あぁ・・・あッ・」

心が誤解する・・・・



前よりも短い食事時間

「ハァハァハァ・・・」

私の前髪をかきあげ見たことのない顔をした常務にまた唇を塞がれた

「んん・・・はぁ・・・・ちゅっ・・・」

どれくらいしていたんだろう

肉厚な常務の唇が離れ少し寂しくなる


「・・・もう帰っていいよ、今日は歩けるでしょ」

「え?」

「血は十分足りたから少し寝れば完全に回復する」

「ですが・・・」

前よりも少ししか飲んでないのに・・・
前はあれから四人の人を呼んで食事したと野呂さんから聞いていたから
こんな少しで足りるわけ無いじゃん・・・

「いいから帰ってこれは命令」

「わかりました・・・ゆっくりお休み下さい
失礼致します」

カバンとコートを持ち部屋を飛び出す


飲み終わってからのあのキスは何だったの・・・

血を吸わないんだったら私の気持ちを高める必要なんてないじゃん
なのに情熱的で・・・まるで恋人にするみたいなキスだった・・・

いつの間にか私もそれに答えて・・・ダメなのに・・・
ただの繋なのに・・・期待してはいけないのに・・・っ

家まで我慢していた涙腺が
部屋に入った途端、崩壊してなかなか止めることが出来なかった


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