Y スレチガイ 22

小嶋さんのボールを打ったのがきっかけだったのか
わかんないけど二年生のインカレではベンチメンバーに入れた

試合にだって一打席だけだったけど出してもらえた

もちろん送りバンドだけど・・・

優勝は出来なかったけどベンチの中から見るのと
外から応援しながら見るのとでは緊張感が違って
いい経験になったと思う

先輩が引退した冬の合宿で自分の守りたいポジションを言えと言われ
私は外野を守りたいと申告した

サードにはレギュラーの三年生がいたし
出れるチャンスがあるのは三人中二人がいなくなる
外野だと思ったから・・・

その冬、特守をしてひたすら頑張った
バッティングも小嶋さんに教わった事を反復し
ミートバッティングに徹した

でも・・・・・三年の春、外野を守っていたのは
おそらくその代ではキャプテンになるであろう
一つ下の後輩だった

仕方ないよ、まだまだ努力が足らなかったんだ・・・

自分に言い聞かせ頑張ろうと思っていたのに
みんなの前で監督に

「大島が副キャプテンだ」

え?どういう事・・・レギュラーでもない私がなんで?
佐江や有華がいるじゃん(汗)

二人はとにかく目立つ
プレーもそうだけどルックスもいいしとにかく目立つ
なのになんで私なの?

その日の帰り才加とご飯を食べに行き
自分の気持ちをさらけ出して泣いてたら

「才加も優子が適任だと思うけどな」

「ううぅ・・・なんでさ試合にも出てないし
後輩にだって注意も出来ないのに無理じゃん」

「注意したりみんなに言うのはキャプテンの仕事だろ?
その落ち込んでる人をフォローしたり励ましたりするのが
副キャプテンの仕事じゃん、ほら優子にぴったり!」

「うう・・そうかな・・・」

「そうだよ、才加も助けてあげるから頑張ってみなよ」

「うん、ありがとう」

佐江と才加とは仲良しで何でも言いあえる仲なんだけど
この相談は佐江には出来なかった

だって誰もが副キャプテンは佐江がなると思ってたから
おそらく本人も・・・・

佐江は何でも言ってくる

昨日小嶋さんとLINEしてててさーとか
小嶋さんチーム変わるらしいよとか・・・

小嶋さん情報はすべて佐江からだった

色んな情報を知れて嬉しい反面佐江の口から聞くのは胸が痛かった


自分のできる事をしよう!そう心に決め
ひたすら裏方に徹した

一年生の指導、先生やキャプテンに怒られた後輩のケア

もちろん練習も誰よりもやった

朝早く起きて走りに言ったり
空き時間にウエイトをしたりティをしたり・・・

それが良かったのかどうかわからないけど

夏の一番大事な試合でライトを守っていたのは私だった

俺とお前と時々親友♂ U−66

優子

お母さんの助けもあってなんとか乗り切れた感じかなー

もう一泊!て言われた時はびっくりしたけど
さすが陽菜凄い事考えちゃうんだよね(汗)

でも、夏休み中だし、明後日だし、ホテル取れるのかな(汗)

いきなりは無理じゃない?

なーんて心配した私がバカでした・・・(笑)

陽菜や篠田先輩は普通じゃなかったんだ・・・

ホテルってどんなに満室でもVIP様ように空けてあるんだって

だからなのかスイートとセミスイート、コネクトルームにスタンダードルームが取れて

スイートかセミか!て篠田先輩と取り合いしたみたいだけど
もちろんわがまま陽菜が勝つわけで・・・大人な篠田先輩ごめんなさい(汗)

後の三組はじゃんけん、コネクトルームは部屋は二つあるけど
やっぱりね ・・・・


朝、駅で待ち合わせして電車に乗り込む

お菓子やジュースを持ち込み向かい合わせにして
着くまでずーとお喋り♪

テーマパークは明日になったから今日は周辺を観光して回る

野口英世記念館とか前にNHKでやってた八重の桜のロケ地とか!

あとは食べ歩き!あっちゃんの目がキラキラしていて一番張り切ってる

夕方ホテルにチェックインして夕食前に温泉に入りリフレッシュタイム

5人でリラクゼーションのリフレッシュボディケアを受ける

全身100分コース! これは男性陣からのプレゼント

気持ちいいし、お肌もスベスベー 疲れもどっかに飛んで行っちゃった

夜はディナーバイキング

またまたあっちゃんの目が光って、テーブルに乗らないよ(汗) て言うのに
一度にたくさん持ってくるし(笑)

あっという間に平らげてまた取りに行くあっちゃん(笑)

「優子もしっかり食べて体力もどしとかないと明日倒れるよ 」

「えー大丈夫だよ そんなに泳がないし・・・」

「夜のは・な・し(笑) 」

「・・・・・みーちゃんのバカ(汗) 」

みんなに笑われちゃったじゃんかもう・・・

部屋に戻り布団に入りながら遅くまでいろいろ話した

もちろん彼氏の話もね 、で!エッチの話になって・・・・

みんな凄く聞いてくるから 質問に答えて行くと

えー!とかキャー!とか・・・みんなはどうなの?

聞いてると・・・・なんかみんなと違う?

「ねえねえ、こんな体勢でしないの?」

「しないよ 」

「えっ・・じゃーこれは?」

「しなーい!」

「・・・・・・」

「優子体柔いからじゃない? 私ら固いからそんな姿勢出来ないもん(笑)」

「そうかな・・・・山本先輩は柔いんじゃないですか?」

「えっ!?あっ・・・たかみな背が低いから無理なんじゃないかな(汗) 」

背とか関係ないと思うけど・・・・

「秋元先輩、背が高いし体力ありそうだよね?」

「あー・・・才加は意外とたんぱくかなーすぐ寝るし 」

「篠田先輩も・・・」

「麻里子はしつこいけどあつが怒るから拗ねて寝ちゃう(笑)」

陽菜に一番近かったのは佐江で、たまにしか会えないから
しつこくて困る〜て言ってた
でもそんなに色んなかっこはしないって・・・

私は毎日一緒に居るんだけど・・・・

最後には高校卒業したし先輩呼びじゃなくてもいいよ!て言ってくれて
ゆきりん!さや姉!て呼ぶ事になった

あっちゃんとみーちゃんは初めから呼んでたけどね(笑)

後、1年に1回は5人で旅行しよう!て約束して眠りについた

H スレチガイ 21

コンビにからの帰り誰かに挨拶されたから振り返ると

たしか優子の次のバッター?
三振に打ち取った子で
優子と仲いい子だったっけ?

「今日のホームランしびれました」

「ありがとう(бвб) 」

「卒業生ですよね」

「うん」

「オフになったら大学に来て教えてください」

「ん〜気が向いたらね」

「優子だけじゃなくて佐江にも教えてくださいよ」

佐江って言うんだ・・・そう言えば優子が叫んでたっけ

「機会があればね」

「いつ来られるかわかるようにアドレス交換しませんか?」

「・・・別にいいけど」

やったーてはしゃいで携帯を出してる

優子とは正反対だね

グイグイ入り込んでくるのは嫌いじゃないし
予定もわかるから丁度いいかも

アドレスを交換すると嬉しそうに帰って行った

優子もこれくらい来てくれたらいのに・・・

次の日の午前中一試合、もちろんレギュラーメンバーで試合をして
後輩たちは帰って行った



あれから二年母校に行く事は一度もなく
試合もあたらなかったから優子とはあれっきり・・・

佐江とはLINE友になってて会ってないけど
色んなことを教えてくれた

自分の事はもちろんだけど同期のみんなの事も

優子は三年で副キャプテンになり四年でキャプテンになった

ほら、努力は必ず報われるでしょ(笑)

それに大学は全国大会で2連覇したみたい

私でも一回しか出来なかったのに・・・優子凄いじゃん

その私は肩を壊して全日本から離脱
治療して治すも次の年には若いピッチャーが入って来て
私はお払い箱

会社を変わり二部だったけど別のチームで頑張ろうとしたのに
ピッチャーとしてはいらないと言われ外野に転向
フリーのピッチャーしかしてなかったのに
チーム成績が思わしくなくいきなり
次の試合から投げてくれって言われて・・・

なんなのもう(怒)こんな所でやっていけないし(怒)

そこを一年でやめ実家に帰り教員免許があったから
高校の先生になった

先生になってから2か月、珍しい人から電話がかかって来た

「珍しいじゃんどうしたの?」

野呂ちゃんて今何してるんだろう?

「お久しぶりですいきなり本題に入りますが
実はですね今年卒業する子達でチームを作ろうってなっていて
私も誘われてるんですがまだまだ人数が足らないみたいで・・・」

「今年卒業って優・・・大島たちの代だよね?」

「そうです覚えてますか?」

「覚えてるけど・・実業団に行かないの?」

「誰も行かないらしくてチームを作るんだって張り切ってて
めーたんも誘われてるみたいで、小嶋さんもどうですか?」

「全員いるんなら才加だっけ?ピッチャーいるじゃん」

「一人じゃ無理ですよ、同期の方はいらっしゃらないけどどうですか?」

「別にいいけど・・・」

「うわーあいつら喜びますよ
一緒にやってないのに小嶋さん大人気ですからね」

「ふーん」

「ちゃんと決まったらまた連絡しますね」

「はーい」

インカレ二連覇したメンバーが誰も実業団に行かないなんて・・・

先生もよく許したよね

それにしても佐江、つまんないことはLINEしてくるのに
肝心な事ちっとも言ってくれてないんんだけど・・・

やっぱ言いにくいのかな?

俺とお前と時々親友♂ U−65

峯岸

優子が銅メダルを取って帰ってきた

毎日テレビに引っ張りだこで可愛そうなくらい疲れてるし・・・・

朝早い番組から夜中のニュース番組まで・・・

かわいそうで見てらんないよ、目にはクマが出来てるじゃん

みんなとは女子旅行でいっぱい癒してあげようね!て言ってたのに

やめとこうかな!なんて言い出すしまつ

理由を聞くと、陽菜の事だから絶対に怒るもん(汗) だって・・・

確かにそうだけど・・・ここは峯岸さんの出番だよね

で!今日は小嶋家の夕食に参加しているわけでー

「なんでガチャピンがここでご飯食べてるんだよ 」

「えー陽菜に用事があるからに決まってるじゃん 」

うんガチャピンて言ったのは聞いてない事にしてあげる

「用事ってなんだよ、早く言って帰れよ(怒) 」

「陽菜、わざわざ来て下さったのになんてことを言うの」

実は陽菜のお母さんには協力してもらえるように説明してあるんだ♪

「そうだよ!えーと、明日から一泊で旅行に行くんだけど
優子もつれて行くから 」

「はあ? 意味分かんねえし(怒) 」

「女五人旅! 優子のお祝いを兼ねてゆっくりしてくるから」

「この俺様が一人で行かせるわけないだろ 」

「まあ、私はなんて心の狭い息子を育ててしまったのかしら(涙) 」

「なっなんだよ 母さんまで・・・(汗)」

「優子ちゃん、連日メディアに引っ張りまわされてかわいそうだと思わないの?」

「それは思うけど・・・ 」

「そういう時は女同士の方が愚痴とか言えるし
いろんなことも言いあえてストレス発散になるのよ 」

「俺に言えばいいじゃん 」

「旦那さんと友人では違うのよ」

「母さんも父さんに言えない事とかあるのかよ 」

「当たり前でしょ、お父さんの愚痴をお父さんに言えるわけないじゃない」

「かっ、母さんそうなのか・・・・(涙) 」

あらあら、お父さんが涙目になっちゃったけど大丈夫なのかな(笑)

「例えばの話よ!惚気話だって本人の前では言えないじゃない 」

「母さん♪」

「親のイチャコラは見たくねえ ・・・・・わかったよ!」

おっ? 陽菜がとうとう折れたのか?嵐が来るのか?

「ただし!二泊三日にしろ 」

「えっ?どう言う事? 」

「あとの一泊は男どもも合流する(бвб)  」

「ハア? 」

「俺の耳に入ってこなかったって事は他の奴らにも
今日言ってるんだろ?」

「そうだけど」

「だ・か・ら、明日いきなり無理でも明後日なら休むことも出来るだろ!」

むちゃくちゃだよ(汗)

「まあ・・・仕方ないか」

「よし!そうと決まれば麻里ちゃんに連絡しなきゃだな 」

やっぱり人任せなんですね陽菜様

Y スレチガイ 20

最終回あと一人と言う所で出て来た小嶋さん

初めて打つところを見るかも・・・

この人何でもできるんだ、うちの才加も凄いと思うけど

小嶋さんは天才だと思う

もし飛んで来たらどんなボールでも、体に当ててでも止めてやる!

そう決心したのにボールは、はるか遠くへ飛んで行った・・・

出てきていきなりホームランとか凄い(´-∀-)

それもうちのエースだよ?

サードベースを回る小嶋さんを見送り
項垂れる才加の所に行って声をかける

「ごめん、優子がせっかく打って点とってくれたのに・・・」

「気にすんなって小嶋さん天才だから仕方ないよ(笑)」

「なんだそれ?」

「確かにあの人化けもんだな(笑)」

「うわー佐江それ聞こえたらやばいよ(汗)」

「だ、大丈夫ベンチ騒いでるから聞こえてないって(汗)
優子こそちくんなよ」

「そんな仲じゃないよ」

「まだ同点だしツーアウトだから次のバッター抑えようぜ」

「おう!」

次の打者をきっちり打ち取る

時間が昼をだいぶ過ぎてたこともあり同点のまま終わった

「疲れたベー」

「おつかれー佐江達は二試合連続だもんね」

「早く食べて30分ほど寝るー」

一時間半の昼休憩を経て昼からは内外野バッテリーと
三か所に分かれて練習する事になったから
その日は小嶋さんに会う事は無かった


「小嶋さんにライズボール教わった」

「私はチェンジアップ」

「へー良かったじゃん」

「怖いイメージあったけど話してみたら天然なとこもあって
面白い人だった」

「そうそう、適格なアドバイスしてくれるんやけど
そんなんすぐにはでけへんやんそしたら
(なんでできないの?ピッチャーにむいてないんじゃない?)
とか一年が言われて半泣きになってたら
(あ、だから控えなのか)て、とどめ差してんねんけど
泣きだしたら(どっか痛いの?)て聞いてんねん
自分が泣かしたって気づいてへんねんやろな(笑)」

「それで(しんどかったらその辺で休憩してていいよ
陽菜も休憩しよー)とか言ってマネージャーにジュース持ってこさせて
寛いでるしマウンドと同一人物だなんて誰も思わないよね(笑)」

うんうん頷く有華

「そこが小嶋さんらしくていいんじゃんか(怒)」

「あれ?優子何マジになってんの」

「な、なってないよ(汗)」

「佐江さっきジュース買いに行ったら小嶋さんに会ったんだよね」

「え?」

「思い切って声かけたら気さくな人でさ好きになっちゃったかも♪」

うそ・・・私が先に・・・でも佐江に勝てるわけないし・・・

「アドレス交換しちゃった♪」

終わった・・・(泣)
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