「ただいま(бвб)」

「お帰り(∵)」

三人はお風呂に入り終わっていて
テレビを見ていた

「大島さんて男だったんだ」

「あ、うん・・・」

「麻里ちゃんが少しだけ話してくれたよ」

「そっか・・・・」

「で、どうするの」

「なにが?」

「結婚」

そんな事まで話したの(汗)

「まだわかんない」

「私達の為に好きでもない人と結婚しないでね」

「わかってる」


「にゃんにゃん今日回ってないお寿司屋さんに行ったんだよ
にゃんにゃんもいたらよかったのに」

「うそ」

「上に乗ってるお魚凄く大きかったし
一つずつ出てくるから
色んなのいっぱい食べれたよ♪」

「あっちゃん(汗)」

「いいって言ったんだけどいきつけのお店だからって言われて
この子達遠慮しないから凄く高くついたと思う(汗)」


普通の家庭でもめったに連れて行ってあげれない場所
ましてや陽菜の給料では絶対に無理

優子と結婚したらこの子達を幸せにしてあげれる
何不自由のない暮らしをさせてあげれる・・・

「にゃんにゃん!」

「え?」

「今は自分の幸せだけを考えてって言ってるんだよ」

「うん・・・」

わかってるけど・・・陽菜にはこの子達を育てる義務がある
だから優子と・・・

この子達の為に・・・・本当にそれだけ?

その日は一睡もできず会社へ

「小嶋さんおはよう♪」

「おはようございます指原さん」

まだ何も聞いてないのか
今までと同じように接してくる先輩

「昨日大島さんと会いました」

「ゲッ・・・・」

「もう大丈夫ですから周りをうろうろしないでください」

「で、でも・・・」

「見つけたらストーカーで訴えますから」

「うっ・・・」

トボトボ席に戻る先輩

あっちゃんは部署が違うからここに居なくてよかった


その日の夜

ピロン!

知らないアドレスからメールが来た
よーく見ると

i-love-haruna.by.yuki@・・・

馬鹿なの?こんなの他の人が見たらなんて思うか(汗)

メールを開いてみると

”迎えに行こうか?”

昨日の今日で行くわけないじゃん

”結構です”

丁寧にお断りをする

次の日も、また次の日も
送られてくるメール

それも一言だけ”迎えに行こうか?”と



今日は金曜日、明日はお休み
双子は夏休み中だから学校は無いけど
学童へ行っている

ピロン!

こんな時間にメール?
昨日の夜来なかったから
やっぱり三日坊主なんだって呆れてたんだけど
メールを開くと

”はるな”

それだけ?
何これどういう意味?

明日は双子と遊園地へ行く約束をしてるんだけど
気になって声をかけてみた

「指原さん」

「は、はい」

「彼と毎日連絡とってるんですよね」

バレタと分かってからもチラチラ見てるから
きっと連絡してるんだと思う

「え、あ、どうだろう(汗)」

「昨日何かあったんですか?」

「昨日は・・・そ、そのう・・・」

「はいっきり行って下さい」

「風邪をひいたみたいでおじいちゃんが看病しに行ってる」

「夏風邪?」

「たぶんそうだと思う、
僕の電話にも出れないくらいで
おじいちゃんが代わりに出たからわかったんだ」

だからメール来なかったんだ
今来たって言う事は少しはましになったのかな

「優ちゃん病院へ行けないからさ
病気とか怪我したら大変なんだよね
まあ、それもあともう少しの辛抱なんだけどさ」

「・・・・別荘の場所分かる?」

「わかるよ
帰って来てから何度も会いに行ってるからね」

「今日仕事終わったら連れて行って」

「家はいいの?」

「帰りまで居てくれる?」

「いいよ、どうせ独り身だし
あそこへ行けばうまいもん食べれるし」

あっちゃんへのメールに
今日の夕飯はいらないし帰りも遅くなると打ち込んだ

あの広い別荘で毎日何をしているんだろう

あの日はシェフみたいな格好の人と
料理を片付けてくれた女の人
そして運転手さんしか見てないと思う


よくわからない気持ちが私を動かし
何故かそばにいてあげたいと思った