「にゃんにゃん行ってきなよ」

「なんで知ってるの」

「にゃんにゃんの部署の指原さんがやってきて
お姉さんを説得してくれって半泣きで訴えてきたんだ」

「はぁ・・・あの人なんでもするんだね」

「私ももう社会人だよ
双子と三人でちゃんと留守番できるし
たかみなも泊まりに来てくれるって言ってるし・・・」

「ふふふ、そのほうがいいのかな?」

「ち、違うよ(汗)私はにゃんにゃんの為に(汗)」

「なんか篠田さんがまたどこかへ連れて行ってくれるみたいだよ」

「ホント?あの人面白いから好きだなー
それに美味しいものたくさん食べさせてくれるし(∵)」

「でも贅沢しすぎるのも心配なの」

「大丈夫!普段節約してるんだから
たまには贅沢させてあげてもいいと思うよ
ていうのは建前で私も贅沢したいだけなんだけどさ(笑)」

「予定が送られてこないから何日留守にするかわかんないよ」

「大丈夫、たかみな大学休みだし
仕事始まっても泊まってくれるから」

「安心なような心配なような・・・・」

「こ、こんな狭い家で変なこと起きないって(汗)」

「二人は結婚するだろうから良いんだけどね(笑)」


それよりも自分の方が心配
だから先手を打つ

(旅行に行ってあげる)

”仕方ない連れて行ってやるよ(-∀-`) ”

(そのかわりキス以外の事をしたら
婚約解消だから)

さっきはすぐ返信が来たのに
アクションが何も来ない・・・(笑)

もしかしたら中止になるかも
ううん、絶対に中止になるだろうなー
だってヤリたいが為だけに海外へ行こうとしてるんだから

それはそれで別にいいんだけど・・・

もし結婚が無くなっても
今までと同じ生活が戻って来るだけ

あ、恋愛を遮るものが無くなったら
新しい恋人ができるかもしれない・・・・

「新しい恋人・・・か」

「ん?何か言った?」

「独りごとー(бвб)」

今まで出来た恋人は優子と優希
どちらも同じ人物で・・・

脅されてキスを強要されて・・・・ホントに強要?

そんなことでキスされたり胸を触られたりしたのに
嫌じゃなかったのはなんで?

「それって好きってことだよ(∵)」

「え?」

「独り言・・・全部聞こえてるから(笑)」

「うそ(汗)」

「にゃんにゃんさ、文句言いながらでも楽しそうだったし
お弁当もたまに自分で作ってたでしょ」

「そ、それは毎日あっちゃんに作ってもらうの悪いかなって(汗)」

「大島さんのお弁当作るまでそんなこと一度もなかったじゃん(笑)」

「それは・・・ほら、数が増えたら大変だなーて(汗)」

「私も社会人になったし
もう自分の幸せを優先して良いんだよ
ていうか優先してよ」

「あっちゃん・・・・」

その時

カチャ・・・・カチャン

鍵を掛けたはずのドアがゆっくりと開いた