いつまでもいつでも

土曜日

「ねえねえ、学区内のマンションって駅から
濡れずに行けるあそこかな」

「そんなわけ無いでしょ
それにあそこは分譲マンションだから」

「そっか・・・後あるのは」

「半分だったら12万ほどでしょ
築20年ほどで三部屋あれば良いんじゃないかな」

「ひと部屋増えたら双子の勉強部屋に出来るね」

「そうだね、しっかり勉強してもらわなきゃ（笑）」

「勉強しなくても出来るもん」

「まだ今はね、高学年になったり
中学生になると大変なんだから」

ピンポーン

「あ、来た！」

優ちゃんの後ろから四人の男の人がついてきて
積み上げていたダンボールを運んでいく

「タンスとか茶箪笥はいらないよな」

「だめ！これはお母さんの形見だだから持っていく」

「そうか・・・・わかった」

しまった優ちゃんには形見とかないんだった（汗）



どんどん部屋の物が無くなっていく

ここに住んだのは数年だったけど
色々あったなー・・・

思い出に浸っていると

「何ボーとしてるんだよ、置いていくぞ」

あっちゃん達はとっくにいなくなっていて
優ちゃんと陽菜しかいなかった

「ボーとしてないし・・・忘れ物がないか
考えてただけだもん」

「考えてても見つからないし
もうなーんにもないぜ（笑）」

「むぅ・・・・」

靴を履き外へ出た


車に乗って五分
あっという間に着いたみたい

「ここが今日からのみんなの家だぜ(-∀-`)」

家？

「・・・・・・ねえ、これマンションじゃないよね」

「うん、どう見ても一軒家だね(∵)」

それも新築の2階建て

双子たちは凄い凄いって騒いでる

「ちょっと待って、もしかして買ったの？」

「家賃払うよりローン払ったほうが良いだろ」

「そうだけど・・・」

「まあ、キャッシュで買ったからローンなんて無いけどな(-∀-`)」

「馬鹿なの？」

「陽菜より、ていうかその辺にいる賢いやつより賢いぞ（怒）」

「女四人でこんなに大きな家いらないから」


「五人だぜ(-∀-`)」


「だから、結婚するまで一緒には住まないっ・・・「陽菜」

「お父さん・・・・」

『お父さん！お父さん』

走り寄って行く双子
あの時双子は寝てたから会ってないもんね

「お前たちすまなかった（泣）」


抱きしめ涙しながら謝ってるお父さん


「どういう事？」

「この方がすべて払ってくださって
仕事まで見つけてくださったんだ」

「将来の義理のお父さんだからな(-∀-`)」

「600万なんて返せないよ（汗）」

「元は200万だろ？うちの弁護士に対処させてる」

「ありがとう・・・（бвб)」


「お前達、こんなお父さんを許してくれるか・・・」

「・・・・・許せない(бвб)」

「そうだよな・・・・」

「でも、双子にはまだ必要だから置いてあげる」

「ありがとう陽菜」

「あっちゃんも、良いよね？」

「私はどっちでもいい(∵)」

「あっちゃんは将来、
恋人の僕ちゃんとここで住んだら良いぜ(-∀-`)
あ、もちろん陽菜が出ていってからだけどな」

「この家貰ってもいいの？(∵)」

「あっちゃん（汗）」

「いいぜ、妹への結婚祝いだ」

「ダメだよちゃんと家賃として毎月返していく・・
あ、お父さん通帳は？」

「返してもらって持っているよ」

「貸して」

お父さんから受け取り

「これ、少ないけど・・・」

「いらないって言ってるだろ
それにそれは妹達の教育費だろ？」

「でも・・・」

「何が嫌なんだ」

「お金で買われたみたいでヤダもん・・・」

「バカ野郎、そんな事これっぽっちも思ってない
俺は、ただ陽菜に喜んでもらいたくて・・・・
何で分かってくれないんだよ（怒）」

「・・・・ごめん・・・ありがとう(бвб)」

「わかればいいんだよ、ほら中に入ろうぜ」

話してる間も、荷物はどんどん・・・と言っても少ししかないけど
家の中へ運ばれて行っていた

中に入ると家具などは全部備え付けられていて
各部屋にはベットも置いてある

二階は四部屋で私達姉妹の部屋

下にはリビング・ダイニングとお父さんの部屋

「こんな良い物件よくあったね(∵)」

「売れてたんだけど上乗せして出すって言ったら
買主が売ってくれた(-∀-`) 」

「はぁ・・・・」

「な、なんだよ」


「価値観の違いが大きすぎ」

「そんなものこれから合わせて行けばいいんだよ」

「陽菜ちゃんがゆっぴーを教育してくれればいいから(*｀ω´)」

「篠田さん(бвб)」

いつの間にかドアの所に立っていた篠田さん

「父親も後ろめたさがあったからなのか
お金の面では甘くてね、ゆっぴーがどれだけ使おうと
何も言わなかったの
で、こんな風に育っちゃったけど
これからは陽菜ちゃんがしっかり財布のひもを締めてくれればいいのよ」

「出来るかな・・・」

「出来るよ(*｀ω´)」