俺を守って死んだと聞かされた時
それでか・・・そのせいで父さんは・・・
俺の事が嫌いだったから
ずっと女として育ててきたんだ
俺なんて生まれてこなかったら母さんは死なずに済んだのに
俺のせいじゃん・・・俺の存在は無意味なんだ
この先どうしようか・・・ここで一生を終えようかそれとも今すぐ

心残りは・・・・・陽菜、君だけだ


爺やが何か話してても全然聞こえなくて
立ち上がり部屋から出て行こうとすると

「坊ちゃん!(怒)」

怒鳴り声とともに老人とは思えない力でまた椅子に引き戻された

「爺の話聞いてましたか、どこから聞いてませんか?」

「聞かなくても分かってる、必要ない人間だって事だろ・・昔からな」

「はぁ・・・全然聞いてないではないですか(怒)
いいですか旦那様は坊ちゃんの為に、坊ちゃんを守るために
女性として育てていく決心をされたんですぞ」

「・・・・どういう事?」

「まったく・・・ほとんど聞いてなかったんですね
もう一度だけ言いますがもう二度と言いませんからね」

めったに怒らない爺やに小さい子供のように怒られ
大人しくすべてを聞いた時涙で顔がぐちゃぐちゃだったなー

あんなに泣いたのいつぶりだろうか・・・

成人を迎えたら改めて大島家の長男として
お披露目される事になってると聞いて

それまでには絶対に日本へ帰ってやろうと思い
必死に勉強した

まあ、元々頭が良かった俺だから
なんとか二十歳になる前に卒業がきまり
日本へ戻って来た
しかし日本ではまだ優子・・・
でももう女装はしたくなかったから
お披露目まで別荘で暮らすことにした

二十歳になってからの方がいいのかどうか迷ったんだけど
いくら追い払ってもモテてしまう陽菜
本人はあまり気づいてないみたいで助かってるけど
いつかっさらわれるかわからない


で、陽菜に会いに行き・・・プロポーズしたというわけ

もちろん父さんは反対した

でも麻里子と爺やが助けてくれて・・
俺も陽菜と結婚できないなら家は継がない
また外国へ行く!と脅したら

渋々許してくれたんだ



プロポーズしてから別荘にこもり会社の事を
頭に詰め込む毎日
楽しみは毎晩送る陽菜へのメール

迎えに行こうか?
結構です

毎回同じだけどなんか楽しい
だって無視せず送り返してくれるから(-∀-`)


なのに寝落ち?
してしまったらしく
ガンガンにクーラーが効いた部屋・・・

不覚にも風邪をひき、こじらせてしまった(汗)

まさか陽菜が来てくれるだなんて思ってもいなくて
嬉しいやらしんどいやら(笑)

点滴と薬でだいぶ楽になってきた体

同じベットで同じパジャマ・・・・
キスだけで収まるわけがない

俺のテクニックで何とかプロポーズを受けさせ
とうとう、夢にまで見た陽菜の身体を・・・

なのに

「約束を守らない人とは結婚しません」

そう言われたら襲えないだろ?

それに初めては女の子らしくロマンチックがいいって事か?

誕生日まで待てない・・・が
日本ではウロウロできない
そうなったら海外へ行くしかないだろ?

どこがいいかなー♪
エーゲ海?ドバイ?モルディブ?

パスポート持ってないとかマジか(-∀-`;)

そこからなのか・・・取得まで一週間以上かかるから
最短でも二週間後



なのに休まないだと

この俺が陽菜に言い負かされるとは・・・


言われてみればそうだよな・・・
いつも家族のことを心配してる陽菜だから・・・


だがしかし、そこで諦めないのが俺様(-∀-`)

一日でも早くあの体を・・・・グヘヘヘヘへ