今日はお家でママの料理と市販のクリスマスケーキで過ごすイブ

明日は陽菜が作るチョコチーズケーキで先輩と過ごすクリスマス


「あら、もう食べないの?
いつもケーキを二個食べるのに」

「ママにあげる」

「やりぃー俺貰う♪」


すかさず弟が三個目を食べてる

いいなぁーいつも陽菜の倍は食べてるのに全然太んないんだもん・・・
クラブしてるから当たり前か
陽菜はマネージャーだもんね


ケーキはいつも六等分して
パパとママは一切れずつで子供が二切ずつ食べてた
少しでも太りたくない・・・でもケーキは食べたいから
無駄な抵抗かも知れないけど一切れで我慢


明日の為に美容院へも行ったし
クリスマスプレゼントにってママにおねだりして
洋服も買ってもらった


「うん、大丈夫・・・・・だよね(汗)」


部屋で明日着ていく服を着て鏡に映してみる

これに少し・・・お化粧をしてグロスを塗れば完璧なはず
会うのは夕方からで時間はたっぷりあるから焦らなくて大丈夫


・・・・・と思ってたのに


(にゃんにゃん聞いて、朝一で帰れるようになったんだ)


イブの夜にかかってきた電話での第一声


(だから直接迎えに行くね)


嬉しい(бвб) でも余裕があると思って安心してたから
寝坊したらどうしようだとか
髪の毛上手くセットできなかったらどうしようとか
だんだん焦って来て変な汗が出て来た

(それでさ、お父さん出張でいないからうちに泊まる?)


お兄さんはいるんだよね?
いいのかな


「優ちゃんがいいなら泊まりたい」

(いいに決まってるじゃん!腕によりをかけて料理するよ)


「あ、ケーキは持って行くから」


サプライズにしたかったけどもし買って来てダブったら嫌だから


(やったーにゃんにゃんのチーズケーキ食べたかったんだ♪)


「作ったとは一言も言ってないのに(笑)
もし市販のケーキだったらどうするんですか先輩」


わざとらしく言うと


(以心伝心なんだから大丈夫
私が食べたいって思ってるんだから
にゃんにゃんは絶対に作ってくれてるもん)

「・・・・・・ずるい」

(アハッ当たりでしょ)

「うん」

(東京駅に着いたら連絡する)

「うん」

(楽しみ過ぎて今日寝られるかな)

「ふふ、新幹線で寝て下さーい」

(だーね、乗り過ごす事無いから安心して寝られるわ(笑))


おどけて見せる先輩


(じゃー明日ね)

「うん、おやすみ優ちゃん」

(おやすみ陽菜)


いつも電話を切るときは寂しい気持ちになるけど
今日は全然ならなかった

だって早く寝て明日になって欲しいから
そしたら生身の先輩に会えるんだもん


そうだ


「ママー」

「階段をどんどん言わせて降りて来るなんて
陽菜にしたら珍しいじゃない」


そう言えば走って降りるのは怪我をした時以来かも
あの時はまだ優子先輩と付き合って無くて片想いだと思ってた頃で
一日だけだったけど迎えに来てくれたっけ・・・・・

こうやって付き合うなんて思ってもいなかったなぁー


「何思い出に浸ってるの(笑)
何か話があったんじゃないの?」

「・・・・・・あ、そうそう
明日お昼前に出て行くから」

「どこか行くの?」

「ううん、早く帰って来れるようになったの」

「そう、良かったわね」

「うん」

「クリスマスは家にいないとプレゼント貰えないんだぞ(汗)」

「サンタさんは今日の夜に来るんですー(бвб) 」

「あなた、往生際が悪いわよ
子供はどんどん大きくなって行くものなんですから」

「俺はクラブあるから夜いるぜ♪」

「当たり前だ、学生が夜出歩いて言い訳がない(怒)」

「何で俺にあたるんだよ(汗)お姉ちゃんに直接言えばいいだろ」

「陽菜は親公認ですー(бвб) 」

「俺は認めてないからな!」

「はいはい、言い合いはその辺にして
あなたはお風呂へ入って下さい」

「このテレビを見てるんだ!」

「陽菜もう寝るから明日7時に起きてこなかったら
起こしてね」


そう言い残し自分の部屋へ上がった