現在



「春休みさ、東京へ行きたいね」

「わたしTDL行きたい」

「私は原宿とか渋谷へ行きたい」

「優子は行った事あるんでしょ?」


渋谷・・・・・・


「どうかした?」

「え、あ、高校の帰りとか友達と寄ってたよ」

「いいなぁ〜ファッション系のお店沢山あるんでしょ?」

「私あんまり興味ないからわかんないかな(;´-∀-)」

「え?でもこじはるは好きなんでしょ」

「あ〜・・・うん、天然ぽくて可愛いからアハッ」

「高校時代は読モしてて人気でてきて大手にスカウトされたらしいよ」

「今は毎月どこかのファッション誌に載ってるよね」

「今年のパリコレに出るって噂もある」

「そうなんだ・・・・・」


ドンドン夢が叶ってるんだね
おめでとうにゃんにゃん・・・・


「TGCが4月1日にあるんだけど旅行かねて見に行こうよ」

「この際3泊くらいしちゃう?」

「いいねぇ〜私シ―も行きたい」

「2日間はリゾートを満喫して
1日はショッピングとTGCで最終日は帰るまで食べ歩きに決定!」


勝手に盛り上がってる友達


あの日携帯を解約し全ての連絡手段をたった
だから向うが私の行動を知るすべはない


仕事に忙しい小嶋さんが私の事を思い出す事なんて
きっと無いに等しいだろう


なのに私は往生際が悪く
忘れたくても忘れられないでいる
今でも繋がらないスマホのホルダーを見て泣いてる私を
お父さんに知られるわけにはいかない

これ以上心配させたくないから



「優子も行くよね?」

「どうしようかな・・・・」

「久しぶりに東京の友達に連絡して会えばいいじゃん」


そう言えばみーちゃんにはお父さんに着いて行くことになったと言ったら
絶対小嶋さん関係でしょ!て言われて問い詰められたけど
本当の事は言えなくて嫌な雰囲気のままさよならしたから会いたいかも


「そうだね、街は案内する」

「よーしそうと決まったら今日の帰り旅行代理店へ行こう」


旅行か・・・・サイパン行きたかったなー・・・
ちゃんとキャンセルできたのかな
ごめんなさいって手紙は残してきたけど
怒ってるだろうなー・・・


「優子・・・・ゆうこって!」

「あ、え、なに(;´-∀-)」

「たまにどこかへ行くよね(笑)」

「ごめん(;´-∀-)」

「私達3人だしさ宿泊は別として行動は4人の方がいいじゃん」

「そうだね」

「優子の友達に声かけてみたら?」

「いいの?」

「向こうがいいなら私達はいいよ」

「連絡してみる」


と言っても全員のデーター消えちゃったんだよね
どうしようかな・・・




大体の住所は覚えていたから夜、電話帳で家の番号を調べ
三軒目でヒット



(マジ優子なの?)

「うん、元気だった?」

(元気だったじゃないよあの後大変だったんだから)

「何かあったの?」

(優子が転校したの二学期の終わりだったでしょ)

「うん、学期区切りが丁度いいかなって」

(冬休みに入ったから私は学校に行ってないでしょ
でもクラブ生はいるわけで、こじはるが大島優子の連絡先知らないかって
聞き回ってたらしいの)

「うそ・・・・」


まだその頃は有名ではなかったにしてもポツポツ出てたから
バレタラやばいのに(;´-∀-)


(で、私の名前も出て来たらしくて峯岸ならって電話がかかって来て
連絡取って欲しいって言われたんだけど
あんた番号変えたの私にも教えてくれなかったでしょ)

「ごめん・・・・」

(私が知らないと言う事はそういう事かって一人で納得して諦めたみたいで
それから連絡来なくなって、あっという間にスーパーモデルになってるから
ビックリした)

「凄いよね(-∀-`) 」

(凄いじゃないよ、今すぐ携帯番号教えろ(怒))


みーちゃんにはよーく謝りすぐ番号を教えて
東京へ友達と行く事になったと伝えると
向うから一緒に遊ぶって言ってきて
変わらない親友に涙が止まらなかった