陽菜


今日は5日ぶりに優ちゃんとご飯が食べれる!
て思ってたのに
マネージャーから某雑誌の編集長から食事に誘われたから
行くようにって言われて、今日は無理ですって言ったのに
これからの付き合いもあるからって無理やり行かされた

結構飲まされあわやホテルへ連れて行かれそうになったけど
吐くふりをしてタクシーから降りてそのまま逃げた


はぁ・・・・明日なにか言われるんだろうなー
でも枕営業なんて絶対にヤダ
そんな事しなくても上へ這い上がってやるんだから


玄関の鍵を開け優ちゃんの寝顔に癒やされたくて
ベッドへ一直線に向かったらそこには誰も寝て無くて・・・

「優ちゃん?どこかに隠れてるの?」


電気をつけてあたりを見回すと机の上に紙が置いてあるから
取って読む


”お仕事お疲れ様でした”


ヤバっ手紙なんて初めて♪

なーんてノーテンキにしてた陽菜は馬鹿だ


”夕飯作っちゃったからラップをして冷蔵庫に入れてあります
明日チンして食べてください”


どうして敬語なの?


”今までありがとう”


え!?


”自分の家へ帰ります”


うそ・・・・だよね?


「優ちゃん!どこかに隠れてるんでしょ?
心臓に悪いからこんな悪ふざけはめてよ(汗)」


衣装部屋を開け探すけど居なくて・・・・

トイレとお風呂場にも居なくて・・・


「やだ・・・・優ちゃんどこ(涙)」


その場に座り込み泣いた


どれくらい泣いていたんだろう
酔いもすっかり冷め我に返る


こんなにも好きになってたのに
どうして高校生の優ちゃんを一人ぼっちにしてたんだろう

少しでも一緒にいたいからってここに住みだしたのに
この一週間でどれだけの言葉をかわしたんだろう
生の声を聞いたのはいつ?
いつもLINEだけの会話だった
今日だって電話すればよかったのに
LINEで済ませた陽菜は馬鹿だ


時計を見ると1時半

きっともう寝てると思うけど
行かずにはいられなかった